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dターミナルを使えばTVなどでdTVを見られる(写真=ZUU online編集部)


私達は映像の流通業ではない

——数あるサービスの中でdTVの魅力、評価されている点は何だと思われますか?

私達が徹底的にユーザーを見ていることでしょうか。

世の中にたくさんある映像コンテンツの中から、ユーザーにとって魅力的なコンテンツにうまく出合える場をつくることを目指しています。「映画やドラマを見るサービス」ではなく、「映像という切り口であらゆるエンタメコンテンツがワンストップで楽しめるサービス」なんです。音楽やマンガも配信しているのはそのためです。

あと価格は評価していただいている大きな理由だと思います。

——新規参入した各社ともdTVの500円は意識したと思います。Amazonプライム・ビデオは実質月額325円ですが、最大手のNetflixなどは500円以下ではありませんでした。

初めから「ワンコインでないとダメ」というスタンスで、「500円でやるにはどうしたらいいか」という発想でサービスを組み立てています。コンテンツを集めてサービスを作ってから「利用料はこの値段になりました」という供給者の視点ではないんです。

——他社との比較でいうと、新規参入社にはダウンロード機能の搭載を期待していました。あちこちで無料Wi-Fiが使える国と違い、日本では必須だと思ったのですが、結局どこも導入していません。

ダウンロード可能なサービスにする、キャッシュ機能を搭載することは当然なんです。なぜならdTVはモバイルサービスとしてスタートしましたので、モバイル環境で見たいコンテンツをいつでも見られるようにする。一方で海外のサービスはテレビから始まっているので、そういう発想がないのだろうと思いますね。

私達は流通業として映像を配信する会社ではないのです。エンターテインメントの楽しみ方をどう提供するかを徹底して考えて実現する会社なのんです。映像を配信するという意味では同じ事業をやっていても、根本の発想が違っていて、サービスの細かなところに差異として現れるのだろうと思います。