貿易(韓国・台湾・タイ・インドネシア・インド:9月、その他の国:8月)

輸出(通関ベース)の伸び率(前年同月比)は、韓国を除く国・地域で3ヵ月・6ヵ月平均を下回るなど、マイナス幅が拡大する傾向が見られた(図表2)。

これまで新興国で進んだ自国通貨安は価格競争力の向上に寄与しているものの、中国をはじめとする世界的な需要の弱さや国際商品市況の低迷が輸出の下押し要因となっている。輸入の伸び率(前年同月比)については、内需の弱含みや国際商品市況の下落が下押し要因となり、フィリピンを除く国・地域は3ヵ月・6ヵ月平均を下回った(図表3)。

フィリピンは同+4.1%と、前月の同+23.0%から大きく低下したものの、3ヵ月連続のプラスを記録した。同国では電子製品の輸入が同+68.5%と産業構造の変化による影響は大きく、輸入の伸び率が二桁マイナスを記録している他の国・地域とは異なる動きが見られる。

アジア新興経済 図2-3


自動車販売(9月)

9月の自動車販売台数の伸び率(前年同月比)を見ると、3ヵ月・6ヵ月平均を上回る国が多く、持ち直しの動きが見られた(図表4)。

アジア新興経済 図4

フィリピンは前年同月比+29.4%と、新型モデルの販売が好調で前月から更に8.1%ポイント上昇し、22ヵ月連続の二桁増を記録した。また韓国は同+15.7%と、新車効果に加え、個別消費税の引下げ(*1)が追い風となって上昇した。インドは同+5.5%とインフレ圧力の後退や原油安による自動車の維持費の低下を受けて3ヵ月連続のプラスを記録した。

このほか、マレーシアは同+7.0%と4月のGST(物品・サービス税)導入後、初めてプラスに転化した前月から更に上昇した。一方、台湾は同▲27.4%と、「鬼月」と呼ばれる消費を控える時期(旧暦7月)だったことから大きく減少した。タイは同▲10.5%となり、4カ月連続で6万台を上回ったものの、29ヵ月連続のマイナスを記録した。

またインドネシアは同▲9.3%と、8月のモーターショー開催の好影響で二桁マイナスを回避したものの、引き続き昨年11月の燃料補助金削減やガソリン価格の値上げによる消費者の購買意欲の低下が足枷となり、13ヵ月連続の減少となった。