メリット③相続税の節税対策にも

さらに、一棟貸しとなるため、基本的には空室が発生することなく、安定した賃料収入が得られる。オーナーとしてみれば、通常の賃貸事業となるため、もちろん相続対策にもなる。建物が借家権割合により30%減額され、土地も貸家建付地による評価減も得られることにより、土地建物の評価額を下げられることは、アパート建築などと同様だ。2015年1月より相続税が強化されたことから、相続対策の一環として高齢者向け住宅を建築する人も増えている。

メリット④賃料不減特約の締結が可能

サービス付き高齢者向け住宅の賃貸借契約で特殊な点といえば、家賃を増減できないという特約を結べることだ。これは高齢者が年金で賃料を支払うため、将来における事業者の収支変動を少なくして安定的に高齢者の入居を促進するという意味合いがある。

通常、借地借家法では家賃を減額できないという特約は借主側に不利となるため無効となる。しかしながら、サービス付き高齢者向け住宅で賃料増減を排除した特約を結んでしまえば、オーナーとしては安定収入が確保できることになり、将来の賃料下落リスクもなくなる。もちろん、増額できないというのは、貸主側にとっても不利とは考えられるが、通常のマンションの賃料保証付きの賃貸借契約で賃料を増額できるケースは稀であり、減額請求を受けるケースがほとんどであるため、マンションでの賃料下落リスクを考えれば、かなり有利な特約と言えるだろう。

サービス付き高齢者向け住宅経営のデメリットとは

メリットの大きいサービス付き高齢者向け住宅だが、留意しなければならないデメリットもある。サービス付き高齢者向け住宅には、補助金を受けるため賃料設定に縛りがあることだ。通常は近隣の同じような広さの賃貸住宅の相場に基づいて算出されることになり、その賃料は家賃相場の80~90%に抑えられる。

また一括借り上げの場合、賃料支払いについて、当初の2~6ヶ月は賃料支払いの免責期間となっているケースが多く、賃料収入の発生まで時間がかかる。ただし、この程度のデメリットであれば、これからの人口減少社会におけるアパート経営よりはメリットがあると考えられる。リスクの低い事業であるため、長期安定収入を望むのであれば、検討してみるのも良いだろう。 (ZUU online 編集部)