(写真=PIXTA)

ボーナスの支給時期が近付いている。せっかくならお金を増やしたいと思うところだが、長らく続く低金利。預貯金をしていても増えそうになく、投資を始めようと思う人もいるのではないだろうか。

株式や債券など取引の幅を広げるには証券会社で口座を開く必要がある。最近では、時間や場所を気にせずに手続きができ、手数料が安く、少額からでも投資を始められるネット証券が人気となっている。しかし、便利になったとはいえ投資初心者がネット証券で口座を開設し取引を始めるにはいくつかのハードルを越えることが必要だ。ここで初心者がつまずきやすいポイントと、その対処法を4つ紹介しておこう。

①ネット証券会社の選び方がわからない

ネット証券は数多くありその中からどこを選ぶか迷うところが最初の関門だ。初めて投資をするにあたり、証券会社を選ぶポイントが分からず挫折することも少なくない。

ネット証券の最大の魅力は、来店型の証券会社と比べ圧倒的に手数料が低い点にある。ネット証券の手数料には
①「1注文ごとの約定代金に応じた手数料が決まる料金プラン」
②「1日の約定金額の合計により手数料が決まる料金プラン」

の2種類がある。①の場合はライブスター証券の手数料が最も低く、②の場合は、約定の合計額が10万円以下なら松井証券が手数料無料となっており、それ以上は合計額によって違ってくる。

手数料を低く抑えることができればその分受け取る利益が多くなるため、できるだけ低コストの証券会社を選ぶべきであるとは思う。ただしネット証券には手数料以外に、投資商品の取引や保有をすることでポイントが貯まるなど各社独自のサービスや、取引できる金融商品にも違いがある。

扱う金融商品の種類の豊富さで選ぶならSBI証券、米国株や中国株への投資ならマネックス証券を選んでみてはどうだろうか。手数料の安さだけに目を奪われず、特徴を踏まえたうえで付き合う証券会社を選択していこう。

②タイムラグで気持ちが冷める

来店型の証券会社では説明を受けながら口座開設ができ、入金さえ済ませばすぐにでも取引ができる。しかしネット証券の場合は、WEB上で住所や名前など必要事項を入力し、本人確認書類を送付する必要がある。最近ではWEBで免許証など本人確認書類をアップロードすることにより3日ほどで取引ができるところがあるが、郵送で提出の場合は取引ができるまで1~2週間程度かかることも。時間が空くことで投資意欲が冷め、せっかく口座開設をしても放置したまま活用していない人もいるようだ。

そうならないためには、教育費や老後の準備、永年勤続祝いや叶えたい夢のためなど、なぜ投資をするのかという目的を定めることが大切になる。目的が決まると、10年以内に使う目的のある投資なら比較的リスクの低い債券などで、それ以上先に使う目的なら株式や外貨建て商品などでの運用と、投資商品の選択がしやすくなる。