金融市場(11月)

11月のアジア新興国・地域の株価は、マレーシアを除く国・地域で小幅に低下した(図表6)。

アジア新興経済レビュー6

月前半は中国政府による景気刺激策への期待やトルコ総選挙における与党勝利などで上昇し、その後は米連邦準備理事会(FRB)による年内利上げ観測が高まり、投資マネーの流出が加速するとの懸念からアジア株は下落した。

月後半は、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で利上げペースが緩やかになると確認されたほか、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和期待も高まり、アジア株が買い戻される展開となった。

国別に見ると、台湾は中台首脳会談後の好材料出尽くしや一部企業による無給休暇の急増など、インドはビハール州選挙における与党連合の敗北や改善基調にあった鉱工業生産の鈍化などが株価下落に繋がった。

為替(対ドル)は、マレーシアを除く国・地域で小幅に下落するなど、総じて12月の米利上げの実施を前に軟調に推移した(図表7)。

アジア新興経済レビュー7

国別に見ると、マレーシアはトルコによるロシア軍機撃墜を背景とする中東情勢の悪化で原油先物相場が反発したこと、また巨額の債務を抱える政府系投資会社1MDBの発電部門子会社エドラ・エナジーが保有する発電資産の全てを中国企業に売却すると決まるなど同社の債務解消の道筋がついてきたことが好感され、通貨上昇に繋がった。

アジア新興経済レビュー8