金融リテラシーを高めるために自主的な学習を
ー最後に、金融について学んでいる学生や、これから学ぼうとしている学生へメッセージをお願いします。
家森教授:
これからの生活を考えると、金融の基礎的な知識は不可欠です。幸い、最近は、インターネットなどで良質な教材が数多く提供されていますので、仮に学校で教えてもらう機会が少なくても、自分で勉強することが可能です。ただ、金融は複雑で難しい面もあります。金融リテラシー・マップにも記されているように、必要な場合に、専門家へ相談するのも立派な金融リテラシーなのです。
18歳成人となり、心配されている問題のひとつは、安易な借金についてです。クレジットカードも借金の一種です。成人になってしまうと、借入について全ての責任を自分自身で負わねばなりません。借金をすることは必ずしも悪いことではないですが、正しいお金の借り方についてもリテラシー(「デット(Debt)リテラシー」と呼びます)を高める必要があります。運用面の金融リテラシーだけではなく、デットリテラシーについても学ぶことが望ましいです。
ーデットリテラシーなどの金融知識を、自分で調べたり専門家へ相談したりして身につける。それが重要ということですね。金融教育によって日本人の金融知識が底上げされることを願っています。本日はありがとうございました。