(画像= nopporn/Shutterstock.com)

株式投資家にとって「どの証券会社で取引を行うか」は常に考えておきたい命題だ。証券会社を選ぶポイントには大きく、手数料、取り扱い商品、取引ツールの3つが挙げられる。

手数料に関してはネット証券中心に引き下げ競争が進み、差別化が難しくなっている。取り扱い商品についても、IPO主幹事数は濃淡があるものの上場株式銘柄の売買だけであれば各社にほとんど差はない。

やはり証券会社選びを大きく左右するのが「取引ツール」だ。そのようななか、多くの投資家から評価され、愛用され続けている取引ツールが全面リニューアルされるという。詳細を確認していこう。

楽天証券の「マーケットスピードⅡ」

その取引ツールとは楽天証券の「マーケットスピードⅡ」だ。個人投資家向けの取引ツールとして初代「マーケットスピード」が誕生したのが2000年。以来、20年近くに渡って株式投資家の支持を集め続けてきた。

そしてこの度、その「マーケットスピード」が全面リニューアルされ、2018年10月28日にリリースされる。業界最高峰と言われる機能性がより見やすく、より操作しやすくなっただけではなく、昨今、話題となっている「アルゴリズム取引」と同じような取引が可能になったことが大きな特徴となっている。

アルゴリズム取引とは注文のタイミング、価格や数量、発注後の管理などについて、人手の介入をなくし、あるいは最小化し、コンピューターのアルゴリズムが自動的に決定する取引方法だ。なお「マーケットスピードⅡ」のリリース後も「マーケットスピード」は並行して利用可能だ。

5つの「アルゴ注文」が可能に

楽天証券の「マーケットスピードⅡ」を使えば、プロの投資家が考えるような高度な取引が行えるということだ。楽天証券では「アルゴ注文」と呼ばれ、搭載されたアルゴ注文は全部で5つある。それぞれを見ていこう。

(1)アイスバーグ注文
例えば1万株を1000株ずつに分けるなど、大口注文を自動で分割する機能。板が薄い銘柄は、まとまった株数の注文を出すと目立ってしまい、その注文が株価を動かしてしまう可能性もある。そこで氷山を切り分けるように、少しずつ板に出してくれる注文方法だ。

(2)スナイパー注文
上記のアイスバーグ注文に対し、こちらは指定価格の注文が出るまでは発注せずに待機し、出た瞬間に自動発注する機能だ。未約定分があれば取り消して再度、待機状態となる。他の投資家に手口を悟られず約定を狙える注文方法だ。

(3)トレイリング注文
株価変動に応じて逆指値(損切りライン)が自動的に変更されていき、損失を最小限に抑えつつ、利益を伸ばすことができる。株価が上昇したら、損切りラインも連動して上昇していくイメージだ。株式で富を築く秘訣は「コツコツ負けて、ドカンと勝つこと」と言われている。これを実践できる便利な注文方法だ。

(4)リザーブ注文
株価や時間で発注タイミングを設定できる機能。30営業日先まで設定できるので、実質的に約1ヶ月半先まで設定できる。権利付最終日の引け間際に買い注文を発注したり、値幅制限外の株価を指値したりしたいときなどに有効だろう。

(5)リンク注文
最大10個の注文を事前にセットし、前の注文が約定したら次の注文を自動で発注する機能。平日は忙しいという人は、土日に気になる銘柄をまとめてセットしておくのも良いだろう。

マルチウィンドウ対応やヒートマップ機能も

「マーケットスピード」をすでに愛用していたり、使いこなしたりしている人も多いだろう。全面リニューアルではあるものの、見た目はほとんど変わらずに、感覚的に操作ができる。既存ユーザーにとっても朗報だ。アルゴ注文の他にもマルチウィンドウ対応やヒートマップ機能、マルチチャート機能など多数の新機能を搭載している。

「マーケットスピードⅡ」は楽天証券に口座開設をすることで利用できる。もちろん口座開設は無料。楽天証券以外の証券会社で株式売買をしている人も、一度活用してみてはいかがだろうか。

【手数料等およびリスクの説明について】
楽天証券の取扱商品等にご投資いただく際には、各商品等に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。
また、各商品等には価格の変動等による損失を生じるおそれがあります。各商品等へのご投資にかかる手数料等およびリスクについては、当該商品等の契約締結前交付書面等をよくお読みになり、内容について十分にご理解ください。

<商号等>:楽天証券株式会社/金融証券取引業者 関東財務局長(金商)第195号

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