4月22日、東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシー)を運営するオリエンタルランド <4661> の株価が一時1万4935円まで売られ、年初来の安値を更新した。まん延防止等重点措置で4月20日から入園者数を制限したことに加え、3度目の緊急事態宣言が発令される可能性も高まったためだ。翌23日に政府は、4都府県(東京、大阪、京都、兵庫)を対象に、4月25日から5月11日までの期間で緊急事態宣言を発令している。

後段で詳述する通り、オリエンタルランドは新型コロナ危機で上場来初の赤字が見込まれているが、一方で株式市場では「リベンジ消費」などによるV字回復への期待も強く、ワクチン接種が始まった今年2月には年初来高値となる1万8640円を付ける場面も見られた。その後、新規感染者数が再び増加する中、まん延防止等重点措置や3度目の緊急事態宣言で、V字回復への期待が後退、株価は直近2カ月で20%下落している。

今回はオリエンタルランドの話題をお届けしよう。

オリエンタルランド、上場来初の最終赤字へ

(画像= jongcreative / pixta, ZUU online)

オリエンタルランドは2021年3月期の業績について、売上高が60%減の1854億円、本業の利益を示す営業利益は514億円の赤字(前年度は968億円の黒字)となる見通しを示している。営業利益が赤字になるのは上場した1996年以降で初めてのことだ。東京ディズニーリゾートの入園者数も過去最低の950万人になる見通しで、これは2020年3月期に記録した2901万人の3分の1だ。