その株価はこれから、どうなるのでしょうか。

「2016年夏の参議院議員選挙までは、基本的には上昇していくものと考えています。それに、その後に強いインフレになってしまったら、もしかしたら3万円、4万円台になることもあり得ます。ただ、その頃にはインフレで、コーヒー代も2倍、3倍になっているかもしれませんね。ただ、現金で持っておくだけでは目減りする一方ですから、株式投資をしておくべきでしょう」

投信はいかがですか?

「現金よりはマシですが、手数料が取られることもあり、私はあまりお勧めしていません。いわゆる不動産投資(自宅とは別にマンションなどを購入し、家賃収入を得る)はお勧めできますが、今後の価格上昇と下落を考えると、不動産価格が底を打つ2022年までは株式投資で運用する、というのがベストだと思います。その詳しい方法については拙著『お金持ちになるための本』をお読みいただければと思います(笑)」

「日本崩壊」のリスクはあるのか?

ハイパーインフレにより、日本経済が崩壊するというリスクは?

「日本がジンバブエのようになるかという意味では、可能性は低いと思います。日本はto big to fail、つまり『破綻させるには大きすぎる』というわけで、おそらく何らかの国際協調が入り、破綻は回避されるでしょう。ただ、2倍、3倍のインフレは覚悟しておくべきです」

そのほかに、インフレリスクを回避する方法はありますか?

「手前味噌の話で恐縮ですが、私はフェラーリの大ファンでして、2年半前に2850万でフェラーリを購入しました。これが、本来なら2000万円くらいになってもおかしくないのに、まだ中古価格で2750万円をつけているのです。

なぜ価格が下がらないかというと、フェラーリは世界中で売買される『国際価格』の商品なので、円安になった分、価格がむしろ高くなったのです。同様に絵画やワインといったものも『国際価格』で動くので、もしこうした趣味を持っている人は、これらに投資しておくのも一つの手でしょう。『楽しみながらインフレリスクを回避する』というわけです」

<インタビュー:本誌編集長 写真:榊 智朗> (提供: THE21オンライン