暗号資産への投資の始め方。入手方法は?
暗号資産とは何か、特徴や仕組みがわかったところで、ここからは、暗号資産の入手方法を紹介する。
マイニングで入手する
前述の通り、暗号資産はブロックチェーンの仕組みによって管理されており、ブロックチェーンに書き込まれていく個々の取引データが第三者によって承認される。この「取引データを承認する作業」がマイニングだ。
このさまざまな暗号資産の取引で実行されているマイニングに参加し、作業の報酬として暗号資産を得ることができる。
マイニング作業は、暗号資産の新しい取引データの整合性を検証するために高速のコンピューター処理による膨大な計算が必要となる。そして、最も早く計算に成功した者のみに報酬が支払われる。
・マイニングにかかるコスト
個人でマイニングに参加することはできる。しかし、計算能力の高い機器を何台も稼働させているマイニング事業者などが競争相手となるため、個人でマイニングの競争に勝つのは難しいと言われている。
また、個人でマイニングに参加するには、専用のソフトと高性能のマイニング用の機器への初期費用、24時間機器を稼働させるため電気料金がかかってくる。
マイニングを個人で参加した場合の報酬は、専用機器の性能にもよるが、1日あたりの報酬は数十円から1,000円台だといわれている。マイニングはビットコインで報酬が支払われるので、実際に受け取る価格はビットコインのレートに影響を受ける。
取引所で購入する
暗号資産の取引所では、暗号資産を取引するユーザー同士で取引所の仲介のもと取引をする。自分の希望購入価格で暗号資産を買える可能性があるのがメリットだが、自分のタイミングで売買できないのはデメリットといえるだろう。
取引所で購入する場合は、まず取引所の口座開設し、取引口座に投資資金を入金する。そして、暗号資産の銘柄や数量を選び購入する。
購入方法には、現物取引とレバレッジ取引がある。初心者向けは現物取引で、実際に保有している暗号資産を売却するのが基本の流れとなる。保有している暗号資産に利益が出たら売却し、必要な時に取引口座から自分の銀行口座へお金を移すといった手順となる。
レバレッジ取引は、最大2倍までが可能だが、取引所によってはレバレッジ取引に対応していないこともある。口座開設の際には確認したいところだ。
・取引所の利用にかかるコスト
取引所では、暗号資産の購入資金と取引手数料、入金手数料といった費用がかかる。
まず購入資金は、最低購入金額や最低取引単位が取引所ごとに決められている。一通貨単位で数百万円もするビットコインのような暗号資産でも、最低取引単位は0.5%程度であれば、最低購入価格は500~1,000円程度となる。
取引手数料は取引所によって異なり、無料または0.1%程度のところが多い。また、取引口座への入出金手数料は、取引所によって異なるが無料または、数百円程度かかる。
販売所で買う
暗号資産の販売所は、交換事業者とユーザーが直接売買を行う。取引所とは異なり、自分のタイミング、かつ確実に売買できるのがメリットだろう。取引所と同様、販売所が対応していればレバレッジ取引が可能だ。
取引所での手順と同様に、まず取引口座に投資資金を入金する。そして暗号資産の銘柄や数量を選んで購入すると、「ウォレット」と呼ばれるデータ上の財布に暗号資産が送られる。
・販売所で買うコスト
販売所では、売却の価格より購入時の価格のほうが高く設定されている。この発生する差額(スプレッド)によって販売所は利益を得ている。スプレッドは、日時によって変動があり、一般的には、取引所の手数料よりも高額になる。