九州女子大学で一生を通して働くことができる力を得てほしい
ーこれから金融教育を学ぶ若い方にメッセージをお願いいたします。
田中由美子教授
金融教育を学ぶにあたって、大切にしてほしいポイントが3つあります。
1つ目は「正しい知識と偏りのない情報」を得ること。
2つ目は「気づき・思考・実践」をおこなうこと。具体的には、1つ目の内容ができているかどうかを振り返り、改善点があれば次に生かすことを意味します。
3つ目は「教え合いと学び合い」をすること。これは自身だけでなく、皆で高め合うことでの相乗効果が期待できます。
上記を自然に実践していた学生がいました。
彼女は、2年次の『生活経営学』を受講するまで、お母さんと同じように、将来は専業主婦になるのだろうと思っていたそうです。
しかし、授業の中で、今後の日本経済や個人の経済生活を学んだ後、「ライフプラン」を立案していく中で、「働かなきゃ!」と意識が180度変わったそうです。そのため、以前の彼女と同様の考えをもつ友人たちに、働く大切さを力説しているとのことでした。
上記は、「学び」から得た「気づき」を「実践」や「学び合い」に生かせています。
この話は、今年の入学式での理事長・学長の祝辞に通じるものがあります。
理事長は、本学で身に付けて欲しいのは、『一生を通して働くことができる力』と述べられ、大学で様々なことを学び、高い目標をもって社会を牽引する能力基盤をしっかり身に付けて欲しいと言われました。
学長は、自らの規範に従い、自己の判断と責任の下、行動することを目指し、本学での学びにより、その可能性を広げて欲しいと言われました。 学ぶことにより、自身を高め、他者・社会に貢献できる人であって欲しいとのメッセージです。とても心に残りました。
同時に、以前耳にしたことのある、「『働く』とは、『傍(はた)にいる人に、楽(らく)をさせてあげること』」との言葉も思い出しました。
大学としては、全学的に充実した学修機会を設けていきますので、学生の皆さんも、近年、数多く配信されている動画や新聞・書籍等から積極的に知識を得て人生を見通し、自身の力で未来を切り拓き、創り上げていく力を培って欲しいと願っています。
ー受身になるのではなく、自ら動き出して主体的に行動することは、金融に関する知識を深めること以外でも大切ですよね。非常に興味深いインタビューとなりました。本日はありがとうございました。