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新型コロナウィルスによる景気悪化懸念に対して、各国中央銀行からはかつてない規模の金融緩和が、各国政府からは巨額の財政出動が実施されている。それに加えて、有効性の高いワクチン開発の報道もあり、NYダウは市場最高値を更新、日経平均株価も約30年ぶりの高値を更新した。
先進国の債券市場でも金利はほぼ消滅しており、ビットコインも過去最高値を更新した。今後しばらくの間は、このような緩和マネーがリスク資産価格を押し上げることが予想される。
2020年の高級腕時計投資の状況
同様に高級腕時計市場も販売価格が高騰しているモデルが散見される。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、バーゼルワールド等の新作発表会も中止となってしまったが、ロレックス「サブマリーナ」のモデルチェンジのニュースが急遽9月に発表されるなど話題は事欠かない。
2020年の初頭、欧州のロックダウンにより時計メーカーは生産ラインの操業を停止した為、足元では製品供給の部分に影響が出ている。流通経路に関しても各国間での往来に制限がかかっている為、平常時とは明らかに異なった状況になっている。
ここ数年、高級腕時計投資という言葉を耳にする機会が増え、腕時計投資家なる肩書も目にするようになった。本当に腕時計が投資対象として成立するのか、過去の実際の販売価格と価格上昇の推移を照らし合わせて検証してみたい。
今回は高級腕時計の売買をてがける東証一部上場企業のシュッピン株式会社(本社=東京都新宿区)協力のもと、代表的な時計ブランドであるロレックス、パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンの4ブランドから、各ブランドを代表するモデルの価格動向を追ってみた。
ロレックス デイトナ Ref.116500LN
2016年に発表されたロレックスを代表する人気モデルのデイトナ。正規代理店での定価購入は至難を極め、実勢売価は2016年の発売開始から常に右肩上がりである。前作116520では黒文字盤が人気であったが、今作はベゼルに黒いセラミック素材を採用した。白文字盤のほうが見栄えが良くなったという市場の判断なのか、白文字盤の人気が沸騰し、実勢価格は黒文字盤よりも白文字盤の方が上昇している。
上記チャートのように、2016年6月時点は新品で約200万円だった価格が、2020年9月段階では中古でも300万円前後で推移している。単純に200万円→300万円としても、4年間強で1.5倍に上昇している計算だ。
パテック・フィリップ ノーチラス 5711/1A
2006年に発表され待望の復活を果たしたジャンボサイズノーチラス。復活当時は知る人ぞ知るモデルであった為か、定価に対しても過剰なプレミアム価格は見られなかったが、ここ数年で人気に火が付き、定価の倍以上の実勢価格となっている。名実ともにナンバーワンブランドが誇るラグジュアリースポーツウォッチである。
上記チャートのように、2015年6月時点は新品で約400万円だった価格が、2020年9月段階では中古で約800万円、新品は約900万円で推移している。5年強で約2倍になった計算だ。
オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク 15400ST.OO.1220ST.01
ノーチラス同様に、鬼才ジェラルド・ジェンタによって生み出された元祖ラグジュアリースポーツウォッチのロイヤルオーク。中でもシリーズ最高傑作の誉れ高いロイヤルオークエクストラシン15202STは完成度の高い逸品である。
ノーチラスと双璧をなすと言っても過言ではない兄弟モデルであるが、近年モデルチェンジの変遷を経ながらも価格動向は常にノーチラスシリーズを追従する形で年々上昇している。レギュラーラインナップは15400STから15500STへ2019年にモデルチェンジしており、ブルー文字盤はブティック限定販売商品となり他の色より高額な実勢価格となっている。
グラフの価格推移は前モデル15400ST黒文字盤のデータである。2015年6月の約160万円から、2020年6月には約330万円になっている。5年間で2倍以上の上昇だ。
ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ 4500V/110A
世界三大時計ブランドの一角として数えられるヴァシュロン・コンスタンタンは、1775年から途切れることなく製造が続いている世界最古の時計ブランドと言われている。オーデマ・ピゲとは永遠のライバルともいえる関係性が、価格推移においても度々見て取れる。特にオーヴァーシーズのシリーズに関しては、ロイヤルオークシリーズを強く意識して市場に投入されたという経緯がある。
10年程前まではほぼ対等な評価であったが、昨今の市場の評価としては、ノーチラス、ロイヤルオークに大きく水を開けられる形となっていた。しかし、直近でメーカーの販売戦略の変更もあって、足元では急激に評価が見直されており、上昇期待値が高いと言える。
実需で楽しみながら投資にもなり得る高級腕時計
今回、比較的ポピュラーなブランドとモデルを例として挙げて検証した。価格推移を確認すると、購入モデルを間違えなければ、投資対象として検討する価値はあると言えるだろう。また、身に着けて楽しめる「実需の魅力」もある。保管スペースも取らず、維持コストもあまりかからない。
今回紹介したものよりも難易度はかなり高くなってしまうが、最近ではロレックスやパテック・フィリップなどのヴィンテージウォッチが、世界的な有名オークションハウスで高額落札価格の記録を更新したというニュースも数多く目にするようになった。バンクシーやゲルハルト・リヒター等のアート作品の高額落札同様にコレクターの注目を集めている。
迷ったらまずはロレックス 無金利で60回分割も可能
あまり詳しくない人は「何を買えば良いのか分からない」と感じてしまうかもしれない。そのようなときは、もしくは1本目を買おうと思っている人は、デイトナを筆頭としたロレックスのスポーツモデルがおすすめだ。
ロレックスのスポーツモデルはリセールバリューが安定している。必ず値上がりするわけではないが、いざ売却したときに購入金額が大きく値崩れするリスクは、他のブランドより低いと言えるだろう。
そうはいっても「一度に高額を支払うのは気が引ける」という方もいるかもしれない。そんなときは分割払いを検討してみよう。新宿にある時計専門店GMT( https://www.gmt-j.com/ )(東京都新宿区西新宿1-20-2)では、今なら無金利で60回分割払いが可能だ。金融理論上は手元キャッシュが最も時間価値が高く、無金利で後払いにできるというのは、大変有利な購入方法と言えるだろう。
腕時計というジャンルは、モデルによっては値上がりも期待できるという検証結果となった。もちろん、実需として楽しむのも良いだろう。今年の冬のボーナスが出た人もそうでない人も、値上がり期待を込めながら、生涯の相棒になる腕時計を今こそ選んでみてはいかがだろうか。
<店舗情報>
時計専門店GMT
住所:〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-20-2 ホウライビル
電話番号:03-3342-3266
営業時間:午前11時30分〜午後7時30分
祝日:元旦のみ
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