さまざまな割引券やサービス券をもらえるJR東日本の株主優待が人気だ。特に運賃などを割引する「株主優待割引券」は、自分で使わなくとも金券ショップなどへ売却して現金化もできるとあって、株主優待愛好家の間で注目を集めている。

JR東日本(東日本旅客鉄道) <9020> の株主優待を受けるには、毎年3月31日時点の株主名簿に100株以上の保有が記載されている必要がある。これは、2月23日現在の株価1万80円でいうと、100万8,000円分保有しなければならないことになり、株主優待だけが目的なら大きな投資金額だ。

最大で運賃などが4割引きになる「株主優待割引券」

JR東日本,株主優待
(画像=PIXTA、特急あずさ)

まず、運賃などの割引に使える「株主優待割引券」だが、これは1枚につき1名1回、1列車の割引に使えるもので、有効期間は6月1日から翌5月31日までの1年間となっている。

割引率は2割引きで、2枚まで同時に使えるので最大で4割引きとなる。対象となるのは、JR東日本管内(東北地方全域、関東・甲信越地方の大部分と静岡県の一部地域)の普通片道乗車券、片道特急券、急行券、グリーン券、座席指定券。1列車であれば、乗車券とそのほかの料金(特急券、グリーン券など)の合計に対して割引が適用される。

ただし、JR東日本管内とJR他社路線をまたがって乗車する場合は、割引区間とJR他社区間を別々に購入することになるので、割引券の利用により、かえって割高になることもあるので注意が必要だ。

たとえば、東京駅から北陸新幹線を利用する場合、東京〜上越妙高間は割引の対象となるが、そこから先の乗車券などは別に購入することになる。

もらえる「株主優待割引券」の枚数については、100〜1,000株の保有で100株ごとに1枚となり、以下次の通りだ。

・1,000株超〜1万株の保有で10枚プラス、1,000株超過分について200株ごとに1枚
・1万株超〜2万株未満の保有で55枚プラス、1万株超過分について300株ごとに1枚
・2万株以上〜5万株未満の保有で100枚
・5万株以上〜10万株未満の保有で250枚
・10万株以上の保有で500枚

もっとも割よく、この「株主優待割引券」をもらうには、100株以上1,000株以下保有するのがいいということになる。

「株主優待割引券」の上手な使い方

この「株主優待割引券」では運賃等が2割引きになるので、行先が遠方であればあるほど、よりお得ということになる。たとえば、東京発なら青森へ行くときに割引を適用するのがもっともお得だ。

東京駅→新青森駅の新幹線料金を例にとると、正規料金で乗車券1万150円+指定席特急券7,200円=1万7,350円となるところ、株主優待券を2枚使うと4割引きの1万410円になり、6,940円のお得となる(料金は2月24日時点で算出)。

さらに、グリーン車を使った場合はさらにお得度が増す。同じく、東京駅→新青森駅の新幹線料金を例にとると、正規料金で乗車券1万150円+グリーン車料金11,820円=2万1,970円となるところ、株主優待券を2枚使うと4割引きの1万3,182円になり、8,788円のお得となる。

ただそう都合よく青森に行くことになるとは限らないし、「株主優待割引券」を使うために旅行するというのも本末転倒な話だ。そこで、この券を使う機会がなさそうな場合、金券ショップに買い取ってもらうという手もある。

ショップによって買取金額には差があるが、おおよそ1枚あたり1,600〜1,800円が相場だろう。有効期限が近付いてくると買取価格は下がるので、売るのなら、いいタイミングを逃さないようにしたい。

この記事の趣旨からは少し外れるが、JR東日本の株を買うことなく、金券ショップで「株主優待割引券」を購入して割引を受けるという方法もある。

「株主優待割引券」は金券ショップにて2,000円前後で販売されているので、先ほどのグリーン車のケースで考えると、2枚を4,000円で購入したとしても、差し引き4,788円のお得となる。つまり、東京から新青森までの新幹線正規料金とほぼ同じ金額でグリーン車に乗れることになるわけだ。

博物館やギャラリー、ホテルが割引になる「株主サービス券」

JR東日本の株主優待としてもう1つ「株主サービス券」というものがある。これは、グループ各社の優待を受けられるサービス券が1冊にまとまったもので、保有株数に関係なく、全株主に対し一律1冊が贈呈される。有効期間は6月1日から翌5月31日までの1年間だ。

サービス券の詳細を次に紹介しよう。

●JRE POINT引換券 1枚 駅ビルのインフォメーションへ

JR東日本の共通ポイント「JRE POINT」500P(500円相当)と引き換えできる券。JRE POINT加盟店の駅ビルインフォメーションにて、手持ちのJRE POINTカードに500Pを追加してもらえる。カードがない場合は、各駅ビルで申し込むとその場で発行される。

●鉄道博物館入館割引券 2枚 さいたま市にある人気施設

埼玉県さいたま市にある鉄道博物館に通常料金の50%割引で入館できる券。1枚につき1名が使え、入館料は大人1,000円が500円に、小中高生500円が250円に、幼児(3歳未満未就学児)が200円から100円になる。

ただし、2018年7月5日からは入館料が値上げされ、大人1,300円が650円に、小中高生600円が300円に、幼児(3歳未満未就学児)が300円から150円になる。

●東京ステーションギャラリー入館割引券 2枚 東京駅にある施設

東京駅の美術館・東京ステーションギャラリーの入館料が50%割引になる券。1枚につき1名が使える。

入館料は企画展の内容により異なり、たとえば、3月3日からの「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」では、大人1,100円、高校・大学生900円となっているので、割引券の利用により、それぞれ大人550円、高校・大学生450円となる。なお、中学生以下の入場は割引券の有無にかかわらず無料。なお、この割引は前売り券には適用されない。

●宿泊割引券 各3枚 東京ステーションホテルなどで利用可

対象となるホテルを割引料金で利用できる券。20%割引対象となるのは、メトロポリタンホテルズ、ホテルファミリーオ・フォルクローロ。10%割引対象となるのは、東京ステーションホテル、ホテルメッツ、ホテルドリームゲート舞浜となっている。

割引券は1枚につき1室1回の割引に使え、連泊の場合は1回の利用としてカウントされるので、連泊時のほうがよりお得となる。

●レストラン・バー割引券 3枚 メトロポリタンホテルズのレストランなどで

東京ステーションホテル、およびメトロポリタンホテルズのレストラン・バーを正規料金の10%割引で利用できる券(一部店舗を除く)。割引券は1枚につき1回の割引に利用できる。

●駅レンタカー割引券 3枚 JR東日本レンタリースで使用可

JR東日本エリア内の駅レンタカー(JR東日本レンタリース)を基本料金の20%割引で利用できる券(一部店舗を除く)。割引券は1枚につき1台の割引に利用でき、複数台利用の場合は台数分の割引券が必要となる。

●GALA湯沢スキー場 リフト割引券・レンタル料金割引券 各3枚 新潟県の人気ゲレンデ

GALA湯沢スキー場にて、場内1日券を正規料金の50%割引で、レンタル品を正規料金の20%割引で利用できる券。割引券は1枚につき1名1回の割引に利用できる。

●車内販売コーヒー割引券 3枚 車内でおいしいコーヒーを

東北・上越・北陸・山形・秋田・北海道新幹線、および在来線特急列車の車内販売にてコーヒーを100円割引で購入できる券。割引券は1枚につき1名1杯の割引に利用できる。

●ベックスコーヒーショップ・ベッカーズ ドリンク割引券 3枚 駅構内のファストフード

駅で手軽に飲食できるファストフード店としておなじみのベックスコーヒーショップ、およびベッカーズの対象店舗にて、ドリンクを100円割引で購入できる券。割引券は1枚につき1名1杯の割引に利用できる。

●リラクゼ 料金割引券 3枚 疲れた体を癒そう

駅チカ、駅ナカにあるリラクゼーションスポット・リラクゼにて、もみほぐしや整体、リフレクソロジーなどのサービスを正規料金の15%割引で利用できる券。割引券は1枚につき1名1回の割引に利用できる。

個室ベッドでのもみほぐし60分コースの場合、正規料金6,480円のところ、5,508円と、約1,000円オフで利用できることになる。

1,000株以上保有で人間ドックが割引に

さて、1,000株以上を保有する株主には、ここまで紹介した優待に加えて、「JR東京総合病院 人間ドック料金割引券」が1枚贈呈される。

JR東京総合病院といえば、高い医療レベルで定評のある病院であり、この割引券では、人間ドックを基本料金の10%割引で受診することができる。2月24日現在、人間ドックの料金は4万6,290円(税込)となっているので、割引券の利用で約4,500円のお得となるわけだ。

また、この割引券は1枚につき1回に限り2名まで利用できるので、たとえば、夫婦などで一緒に受診すると約9,000円のお得となる。

有効期間は予約期間として6月〜翌年3月、受診期間として10月〜翌年3月が設定されており、受診の1週間前までの予約が必要だ。なお、胃カメラの選択はできない。そのほかのオプション検査については追加可能だが、その分は割引対象外となる。

以上のことから、列車での旅やグルメを楽しみ、健康にも気を配りたい人にとって、JR東日本の株主優待はそれなりのメリットを与えてくれるものといえるだろう。(ZUU online編集部)