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動画の内容をギュッと要約

市場概況(8月6日時点)

全体的な状況
- 為替市場は年間を通して大きな変動なし
- 株価は欧州・香港・メキシコが強い一方、日本株は最下位グループ

米雇用統計と金融政策

雇用統計の下方修正
- 7月雇用統計は大幅下方修正
- 5月・6月分も合計25万人下方修正
- アメリカでは雇用統計の修正は珍しくない
- より正確なデータが悪い方向を示している

FRBの政策見通し
- 9月利下げ確率90%
- インフレは6月より7月の方が高く、8月も上昇傾向
- 雇用悪化により利下げ要因が強まる
- トランプ大統領が新FRB議長候補を指名する可能性

日本市場の分析

円相場
- 貿易収支改善で円売り圧力減少
- 外貨投信流出でドル買い圧力
- 取引出来高はピーク時の3分の1に激減

各国通貨・政策見通し

欧州
- スイス・欧州は底堅く、避難先として選ばれている
- ECBは政策金利据え置きも、今後さらなる利下げ観測

イギリス
- インフレより成長重視で利下げ予想
- 経済指標低迷、IMF債務残高悪化指摘

オーストラリア・ニュージーランド
- 豪州:関税10%で被害軽微、8月利下げ観測
- NZ:関税15%で苦戦、交渉団をニューヨーク派遣
- NZは成長率低く失業率高で、豪州成長時にNZ低迷の傾向

結論

市場は表面的には平穏だが、トランプ関税政策の本格化はこれからであり、その影響は今後3ヶ月~1年で顕在化する見込み。アメリカの雇用統計悪化で9月利下げがほぼ確実となる一方、関税によるインフレ圧力との板挟み状況。日本は貿易収支改善で円安圧力減少するも、日銀の利上げ姿勢が株価の重石となっている。関税政策は長期的にアメリカ経済にもマイナス影響を与える可能性が高く、各国の政策対応と貿易交渉の行方が今後の相場を左右する重要要因となる。

外為マーケットビュー
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

野村雅道
野村雅道氏
FX湘南投資グループ代表 1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。 87年米系銀行へ転出。外資系銀行を経て欧州系銀行外国為替部市場部長。外国為替トレーディング業務ヴァイスプレジデントチーフディーラーとして活躍。 財務省、日銀および日銀政策委員会などの金融当局との関係が深く、テレビ・ラジオ・新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。現在、FX湘南投資グループ代表。

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