本記事は、岡田洋介氏の著書『評価される人になる技術』(ぱる出版)から一部を抜粋・編集しています。

ステップ
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人生の成果を左右する【プライオリティの習慣】

どんな習慣を身につけることが、ラクして成果を上げるために必要でしょうか?

結論をお伝えすると、それはたった1つです。それは、「プライオリティの習慣」を身につけることです。これで、あなたのビジネス面だけでなく、人生が大きく変わります。プライオリティとは優先順位のことです。あなたが最も実現したいことの優先順位を上げるだけで、あなたの欲しい成果につながります。具体的には、出したい成果に向けてきちんと時間を使うだけです。

プライオリティについて理解する上で、外せないのが「時間管理のマトリクス」という考え方です。これは『7つの習慣』の中でも登場する考え方で、成功者は必ず実践しているものです。このマトリクスでは、4つの領域を活用して考えます。縦軸は重要度で、横軸は緊急度です。あなたの仕事(タスク)をこの4つに分けて整理します。

『評価される人になる技術』より引用
(画像=『評価される人になる技術』より引用)

この4つの領域の中で、成功者とそうでない人を分ける領域はどこでしょうか。

よくある回答は第1領域です。たしかに第1領域は緊急性もあり、重要度も高いので最も大切です。ただし、ここでは差がつきません。なぜなら、ここは誰でもやるからです。そもそもここをやらないのは、論外です。

では、差が生まれるのはどこかと言うと、第2領域です。緊急性がないことは、人はさぼります。やりません。だからこそ、自分自身をセルフマネジメントすることが必要になります。例えば、経理の仕事をしている人が、将来の出世のために簿記や税理士の資格を取ることが有効だとした場合、勉強しないといけません。ただし、この資格の勉強には、緊急性はありません。今は努力しなくても特に困らないわけです。でも、この緊急性はないが重要なことをコツコツやり続けると、将来大きな差になります。

成功者は必ずこの第2領域に一定の時間を使います。だから成功します。

そして、目標設定シートを1万枚以上見る中で発見したのは、目標を達成する人は目標達成に必要なことに時間を使っているというシンプルな事実です。当たり前だと思うかもしれませんが、目標が達成できない人や成果を出せない人のほとんどは、能力不足を言い訳にします。でもほとんどの場合、能力不足の前に、目標実現のために時間を使っていません。私の感覚では、未達の原因の7割はこれです。

なぜ、時間を必要なことに使えないのでしょうか。

それは忙しいからです。正確に言うならば、忙しいということを言い訳にしているからです。時間管理のマトリクスで言えば、第3領域や第4領域ばかりやっているからです。どうでもいいメール対応や雑務ばかりやって、仕事をしたと錯覚しているのです。

まず、あなたがしないといけないのは、あなたにとっての第2領域の仕事は何かを見える化することです。そして、勇気を持って、第4領域の仕事を捨てることです。設定した目標の達成に必要なことを洗い出し、そこに最も多くの時間を使うのです。

もちろん、緊急性のないことに時間を使うには、強い意志の力が必要です。だからこそ、習慣の力を活用することが大切です。これだけで、成果が大きく変わります。

=評価される人になる技術
岡田洋介(おかだ・ようすけ)
株式会社アクティベーションコンサルティング代表取締役
人事評価コンサルタント、経営人事コンサルタント、組織開発コーチ(日本で約200名のORSCC有資格者)

早稲田大学商学部卒業後、日本ブレーンセンター(現:エン・ジャパン)に入社。約100名の組織が1500名規模の一部上場企業に急成長するまで、様々な軋轢やトラブルを組織内部にて経験しながら、20年に渡りその成長を支える。在籍時は、経営人事のトップコンサルタントとして、管理職教育を含む研修実績は延べ400開催以上、人事評価に関しては延べ100社以上の指導を行う。
2018年に独立。1万枚以上の評価シートを実際に指導する中で、評価されている社員がやっていることを整理。さらに現在は、日本では200名しかいない組織開発コーチングの有資格者(ORSCC)としての活動も行い、「心理的安全性」「共感的な対話」「自分と向き合う勇気」をテーマにした研修やセッションも数多く開催している。

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