個人型確定拠出年金,iDeco
(写真=PIXTA)

今年1月から確定拠出年金の内容が改正され、公務員を含めたほぼすべての人が加入することができるようになった。厚労省をはじめ金融業界では、個人型確定拠出年金に「iDeCo(イデコ)」の愛称をつけ、さらなる普及を目指している 。この「iDeCo」は、どのような人に向いている商品なのだろうか。

確定拠出年金のメリット・デメリット

確定拠出年金は、毎月積み立てたお金を退職時まで自分で運用し、老後資金にするもの。積み立てであるから購入時期など一定の制約はあるものの、数多くの金融商品の中から自由に選択することができる。

運用がうまくいけば大きく資産を増やすことができる一方で、運用の結果によっては損失が発生する場合も当然ある。リスク商品に投資する場合には一定の金融の知識が必要になるので、金融について詳しくない人は勉強するか専門家に相談した方がよいだろう。

確定拠出年金の魅力は、自由な運用ができるという点だけでなく、税制上の優遇も見逃せない。掛金全額が所得控除の対象になり、運用益も非課税で、年金の受け取りにも優遇があるという内容になっている 。

他方、年金なので、60歳までは解約して現金化することはできない。そのため、急に資金が必要になった場合でも使うことができない。この流動性の低さは、十分注意が必要だ。金融商品において流動性は最も重要なリスクヘッジ手段と言っていいからだ。そのため加入する際は十分な資金計画を立てて余裕のある範囲で加入する必要がある。

高所得者ほどDCはやったほうがいい理由