米国経済,日本株
(画像=ventdusud/Shutterstock.com)

ムニューチン米財務長官は11日、下院歳出委員会で、新型肺炎コロナウイルスの感染拡大による経済混乱のため、財務省が一部の納税者と小規模企業に対し4月15日の納税期限を延長することを検討していると証言した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、同財務長官は、「税金の支払いを遅らせることで2000億ドル以上の流動性を経済に供給できると考えている。これは行政ベースでもできる。議会は必要ない」と述べた。

同紙は10日夕、米政府当局者と事情に詳しい別の人物の話として、財務省が個人や企業に対する納税期限の延長を検討していると報じていた。

現時点では、延長の対象、政府が4月15日以降に税務申告に対して罰則を免除するか、財務省による決定時期などは不明だ。

新型肺炎コロナウィルスによる納税申告への影響懸念

一方、下院歳入委員会の民主党議員は10日、内国歳入庁(IRS)のレティグ長官に、新型肺炎コロナウイルスのまん延が納税申告に与える影響について最新情報を求め、「IRSは、申告期間を6か月以内に延長する権限と、合理的な理由が示された場合に一定の罰則を免除する権限を有する」と指摘した。

議員らは「IRSが、納税者支援および申告手続を提供する能力、並びに納税者、免税準備サイト・税務専門家が申告期限を満たす能力について懸念している」と説明した。

また委員会メンバーは、レティグ長官に対して、新型肺炎コロナウイルスの影響を受ける納税者や地域社会に対する一定の申告や支払いの罰則を緩和する必要があるか検討するよう要請した。

Bernice Napach
ThinkAdvisorのシニアライターで、金融市場、アセットマネージャー、ロボアドバイザー、大学の企画立案や退職問題を主に書いている。ヤフー・ファイナンス、ブルームバーグTV、CNBC、ロイター、インベスターズ・ビジネス・デイリー、ボンドバイヤーでの勤務経験あり。ニューヨーク・タイムズ紙、The Street.com、スターレジャー、レコード、バラエティ、ワースの各雑誌で執筆。SUNYストーニーブルック大学で社会福祉の理学士号を取得している。

© 2020 ALM Media Properties, LLC