新型肺炎コロナウイルスの感染者数・死者数の伸びがピークアウトするのかが焦点となる中、週明け13日のドル・円相場は1ドル=108円前後で推移。日経平均株価は急反落し、前週末比455円10銭安の1万9043円40銭で引けた。
市場関係者によると、今週のドル・円相場は108円台を中心に107円台前半〜109円台前半、日経平均株価は1万8000円程度〜1万9500円程度のレンジが見込まれている。日経平均株価はダブルボトム(二番底)を形成し上抜ける可能性があるとの声も聞かれた。
新型肺炎コロナウイルス感染拡大のピークアウトを見極め
三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケットストラテジストは13日、ZUU onlineとの電話インタビューで、「金融市場は、新型コロナ感染拡大のピークアウトを織り込みにいく中で、本当にピークアウトするのかのせめぎ合い」と説明。「市場参加者が少なく、巣ごもり状態が続くなら、現状水準での推移か。今週はドル・円、日経平均株価とも4月中と同じレンジを想定している」と述べた。
今週のドル・円は108円台を中心に107円台前半〜109円台前半のレンジを予想。下値めどは1日直近安値(106円89銭)までは下げず107円台を維持、上値めどは6日直近高値(109円37銭)を見込んでいる。日経平均株価は1万8000円〜1万9500円程度のレンジを見込んでいる。
日経平均株価は二番底を形成し上抜けの可能性
瀬良氏は、新型コロナ動向や経済対策への期待などを背景に、日経平均株価が前週末に1万9500円07銭まで戻したことを挙げ、「3月も同水準で止まったが、前週も同水準で止まった。3月に大きく下落した後、4月に1万7000円台まで下げ、ダブルボトムとの見方もできなくはない。ダブルボトムを形成し上抜けするとひと相場終わる」と分析した。
また同氏は、「株は押し目待ちに押し目なし。自宅待機で機関投資家の動きは遅く、個人投資家の方がスピードあり、押し目買い。ネット証券では口座数が増えており、実体経済とは違う動きもある。企業の事業継続(コンティンジェンシー)と市場は別。世界的に中央銀行が資金供給しており、感染者数・死者数がピークアウトして、経済が動き出すと資金も動き出すと思う」と述べた。
10日の欧米市場は聖金曜日の祝日で休場だった。13日はイースターマンデーの祝日でオーストラリア・ニュージーランドなどオセアニア市場や香港市場、欧州主要市場が休場となる。