5月19日、スポーツ自転車部品の世界最大手であるシマノ <7309> の株価が上場来高値となる2万0460円を記録した。後段で述べる通り、世界の主要都市で新型コロナウイルス対策として自転車を推奨する動きが広がっており、一部では「自転車黄金期」を予想する声まで飛び出している。シマノ株が買われているのは、そうした需要拡大期待も作用しているようだ。

今回は「with コロナ関連銘柄」としても注目されるシマノの最新情報をお届けしよう。

シマノ、世界最大の自転車部品メーカー

シマノ,株価
(画像= pixta, ZUU online)

シマノは変速器やギア、ブレーキ等の自転車部品のトップメーカーで世界シェアは60%を超える。自転車ロードレースの「ツール・ド・フランス」の出場チームもシマノの部品を愛用していることで知られ、高級パーツであるスポーツ用自転車の世界シェアは85%に達している。シマノは世界の自転車乗りにとって憧れのブランドといっても過言ではない。

ちなみに、シマノの2019年12月期の売上構成をみると、自転車部品が80%、釣り具が20%となっている。営業利益率は自転車で20%、釣り具で14%に達する「高収益企業」である。地域別の売上比率は欧州41%、アジア33%、日本11%、北米10%、その他5%で、海外が圧倒している。生産は大阪、シンガポール、マレーシア、インドネシア、中国、チェコなど世界各国に拠点を置くグローバルカンパニーだ。

シマノはバランスシートが健全なことでも知られており外国人投資家の評価も高い。前期末の自己資本比率は90.8%、キャッシュフロー対有利子負債比率は0.08%と実質無借金経営で、現金等の期末残高は2647億円もある。仮に新型コロナ危機が長引いたとしても十分に耐えられる超優良企業であり、外国人株主比率は42%にも達している。

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