今となっては懐かしい感じもする「ポスト・コロナ」という言葉。僅かな期間ではあったが、まだ新型コロナウイルスをそう遠からず克服出来ると人々が信じ、高を括っていた時もあった。今日では、当分は新型コロナウイルスと共存しなければならないという認識が広く浸透し「with コロナ」という呼び方をするようになった。目に見えないウィルスという敵を相手に、手洗い、うがいを徹底し、他人とはなるたけ接触しないようにソーシャル・ディスタンスを確保しながら経済活動を再開しようというのが「with コロナ」時代の基本的な考え方だ。

心得その1: 人類は新型コロナを当分克服出来ないと覚悟すべし

投資信託,選び方
(画像=metamorworks / pixta, ZUU online)

当然、今までの常識は多くの場面で変わらなくてはならない。挨拶の仕方も、ハグはおろか握手さえも日常のものでは無くなり、Face to Faceの面談そのものが、マスクをしたままであったり、フェイスガード越しであったり、モニター越しであったり、従来では非常識と思われるマナーが普通の状態とせざるを得ない状況となった。これが「ニュー・ノーマルの時代」だ。日本語で言うと「新生活様式の時代」とでも言うのだろう。この「ニュー・ノーマルの時代」に投資で勝つには、まずは正しく世界の現状を理解し、相手を理解する必要がある。詳しくは後述するが、日本は新型コロナウイルスについても、完全に「ガラパゴス化」している。

心得その2:COVID-19の猛威と怖さを世界基準で正しく認識すべし

最初に注釈を入れるが「新型コロナウイルス」という言い方より、WHO(世界保健機関)が定めた正式名称「COVID-19」と本来は日本でも呼んだ方が良いと思う。意味は「Corona Virus Disease 2019」で欧米企業の決算説明等を聞く時に戸惑わない為にも「COVID-19」に慣れた方が良い。呼び方ひとつとっても世界と違うのは正に「ガラパゴス化」の第一歩だ。

さて、「COVID-19」と共存するために変化した生活様式だが、勿論ワクチンが開発されたり、特効薬が出来たり、確かな治療法が確立すれば徐々に元に戻るかも知れない。だが、残念ながら現時点において希望的観測は発表されていても、そのどれひとつ確実なものはない(現時点でフェーズ2若しくはフェーズ3に入ったばかりの治験段階の薬やワクチンばかりだ)。

期待された新薬は治験段階から使えるようになったが、日本のメディアが騒ぎ立てたアビガンさえまともな効果は確認出来なかったと発表された。更に言えば、当初は正しいと思われた対処方法、たとえばPCR検査の早期実施や人工呼吸器の利用は寧ろ裏目に出る場合があるなど、ジョンズ・ホプキンズ大学などが新たな研究論文を発表したりしている。勿論、反対意見もある。つまり残念ながら、統一された正解がない中で、医療現場の実態は日々手探りの状況で、運が良ければ回復し、運が悪ければ亡くなるか、或いは味覚障害や脳梗塞、足の切断などの後遺症を抱える恐ろしい病気がCOVID-19感染症なのだ。努々メディアやSNSの情報を鵜呑みにして投資判断をしてはならない。

心得その3:日本は感染拡大を阻止できた超例外的成功例だと認識すべし