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投資に興味があれば誰もが耳にしたことのある「S&P500」ですが、具体的に何を示す数字なのでしょうか。今回は米国株投資には欠かせないS&P500について、概要とその魅力、実際の投資情報までを広く解説します。
目次
そもそも「S&P500」とは?
S&P500は、投資先進国と呼ばれる米国の中心地・ニューヨークの市場動向を知るうえで欠かせない指数です。その他の指数との違いなどとともに解説します。
米格付会社「S&P」が算出する米国の代表的な株価指数
米国の格付け会社「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス・エル・エル・シー」が算出するS&P500は、米国株式市場の動きを示す株価指数です。ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場する銘柄の時価総額のうち75%をカバーしています。
時価総額や流動性など取引の活況を示す数字から業績まで、厳しい条件のもとスクリーニングされた銘柄が含まれており、市場の大まかな動きを表す指数として数多くの投資家に利用されています。構成銘柄数はその名の通り500銘柄です。
NYダウとの違いは?
S&P500のほかにも米国株式市場の動向を示す指数はあります。そのうちの1つが「NYダウ」です。正式名称は「ダウ・ジョーンズ工業株価平均」で、「ダウ平均」とも呼ばれます。
S&P500と同じくニューヨーク証券取引所およびNASDAQの上場銘柄で構成されていますが、NYダウは30銘柄です。またスクリーニングは話し合いによって行われ、定量的な基準は設けられていません。主に企業の話題性、成長性、投資家からのレビューを元に、株価平均委員会によって選定が行われます。
S&P500は時価総額で組み入れ比率が決まり、上位はアップルなどIT企業がほとんどです。対してNYダウは幅広い業種で構成され銘柄数は少なく、また組入比率が上位に偏っているためTOP10の企業の価格変動に大きく左右されます。
ナスダック総合指数との違いは?
S&P500、NYダウに並ぶもう一つの指数が「ナスダック総合指数」です。
ナスダック総合指数は、NASDAQに上場する全銘柄で構成され、1971年2月5日の値を100として算出されます。
これに対し「ナスダック100」という指数は、NASDAQに上場する時価総額の大きい非金融業100社の銘柄で構成されており、マイクロソフトなどの巨大IT企業からS&P500に入っていない企業まで含まれています。構成銘柄は少ないものの、NASDAQの7割をカバーする代表的な指数です。
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S&P500のセクター比率、構成銘柄は?
続いて、S&P500を構成するセクター(業種)比率、代表的な銘柄を見ていきましょう。
S&P500を構成する業種、銘柄を紹介
S&P500は工業株400種、運輸株20種、公共株40種、金融株40種から構成されます。前述の通り時価総額で順位が決定され、勢いのある巨大IT企業が多く名を連ねます。
アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、フェイスブックなど日本でも名の知れた企業が並び、ジョンソン&ジョンソン、JPモルガンチェースなどの伝統ある銘柄も含まれています。
セクター比率は以下の通りです。
▽S&P500を構成する業種と割合
業種 | S&P500に占める割合 |
情報技術 | 27.4% |
ヘルスケア | 14.1% |
一般消費財 | 11.6% |
通信サービス | 11.2% |
金融 | 9.9% |
資本財 | 8.4% |
生活必需品 | 7.0% |
公益事業 | 3.2% |
素材 | 2.7% |
不動産 | 2.6% |
エネルギー | 2.0% |
「S&P495」とは?
S&P495とは公式の指数ではなく、S&P500からGAFAMを抜いたものです。GAFAMとはグーグル(アルファベット)、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトの頭文字をとった造語で、これら5社を組み込むか組み込まないかで大きく値動きに影響が出てしまいます。
S&P495もしくはS&P5とは、このような依存状況・市場の偏りを指摘する批判的な表現で、一口に「S&P500が高騰」といっても、実際は、GAFAMが大きく値上がりを見せただけに過ぎないかもしれないという認識の歪みが潜んでいます。
投資の神様バフェット氏もおすすめするS&P500の魅力
GAFAMをはじめとする巨大企業を含んだS&P500ですが、その成長率・今後の期待から「投資の神様」バフェット氏からも投資が推奨されています。
バフェット氏がすすめる投資手法とは
個人株投資で世界に名を馳せたウォーレン・バフェット氏は、「株主への手紙」にてS&P500への投資をすすめました。
曰く、プロのトレーダー以外は概して期待できるビシネスへ広く投資を行うべきで、10%の現金で米国短期債を買い、残りをすべてS&P500をベンチマークとする低コストのインデックスファンドへ投資すると良いと述べています。
S&P500ならば右肩上がりで成長する市場に投資ができる
S&P500と日本市場を代表する指数「TOPIX」とのリターン差を、数字で確認してみましょう。下表は、配当金の再投資を含むトータルリターンを比較したものです(出典:Bloombergデータよりマネックス証券作成)。
▽TOPIXとS&P500の推移
TOPIX | S&P500 | |
1990年 | -39% | -9% |
2000年 | -25% | 2% |
2010年 | 1% | 0% |
2019年 | 18% | 30% |
この期間に、S&P500がTOPIXを上回る確率は63%で、リターン差の平均は9%です。S&P500の成長性が如実に現れています。
S&P500に投資ができる金融商品は投資信託とETF
投資初心者であれば、「指数に投資する」といっても具体的なイメージがつきにくいかもしれません。S&P500へ投資する方法やメリットを紹介します。
インデックス型とアクティブ型の違い
ベンチマークを持つ金融商品は、その運用方法により「インデックス(パッシブ)型」と「アクティブ型」の2種に分類することができます。
インデックス型は対象指数に連動するよう運用される商品で、アクティブ型では指数の動きよりも大きな運用成果を目指しています。純粋に指数に対して投資を行いたい場合は、インデックス型へ投資することになります。
S&P500のような「株式指数」はさまざまな銘柄がまとめられているので、通常の株取引とは異なり、「投資信託」か「ETF(上場投資信託)」に投資することになります。
投資信託の商品概要
投資信託とは、運用会社が投資家から資金を募りこれを元手に商品を運用、成果に応じて投資家へ利益を分配する金融商品です。個人で個別銘柄に投資する場合と異なり、一つの商品に投資するだけでも高い分散効果が期待できます。
「単元制度がないため株式に比べ少額から始められる」「実際の運用は金融のプロが行う」「分散投資で比較的緩やかな値動きを見せる」「(一部の)NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)の対象で積立が可能」などの特徴を持ち、初心者でも比較的始めやすい投資手段として人気があります。
S&P500はニュースでも確認できるほど身近な指数のため、このS&P500をベンチマークとする投資信託は、初めての投資対象としても向いているといえます。
ETFの商品概要
ETFは特定の指数を対象とし、その値動きに合わせた運用成果を目指す金融商品です。
インデックス型投資信託と目的は同じですが、ETFは取引所に上場しているためリアルタイムの価額で取引が行われ、指値注文や成行注文が可能です。ちなみに、投資信託では1日1回算出される基準価額で取引が行われ、1日1回までしかトレードが行えません。
S&P500連動の投資信託やETFを購入するための金融機関選び
実際にS&P500への投資を行いたいとき、どの金融機関で申し込めば良いのか迷われる方も多いことでしょう。ここでは証券会社を選ぶ際のポイントを紹介します。
投資したい商品を扱う金融機関を選ぶ
投資商品を扱う金融機関はさまざまで、現在口座利用しているメガバンクなどでも取扱いがあるかもしれません。しかし馴染みのある・なしで金融機関を決定してしまっては満足のいく取引ができない可能性があります。
どのような商品をどのくらい取り扱っているかは、金融機関により差があります。特にメガバンク・対面証券・ネット証券という分類では取扱商品のジャンル・本数に大きな開きが見られます。投資信託・ETFに限れば、ネット証券に軍配が上がります。特に、ETFは銀行での取扱いがないため、証券会社を選択する必要があります。
つみたてNISAやiDeCoに興味がある場合は?
つみたてNISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用したい場合は、ETF(一部除く)ではなく投資信託の運用となります。
つみたてNISAは金融庁が定めた基準にクリアした金融商品のみ投資ができ、特にETFにおいては基準が厳しく、選択肢が狭くなってしまいます。そのうえS&P500に連動する商品となれば、日興アセットマネジメントの取り扱う1本に限られます。
iDeCoでは投資信託、保険、定期預金に投資対象が限られるため、ETFの取扱いはありません。
低コストで運用したい
代表的な指数を対象とする金融商品は、コンセプト通り似かよった動きを見せる商品ばかりです。しかし「コスト」には差があります。
バフェット氏は、株主への手紙に「非常に低コストのインデックスファンド」を選ぶべきとの注釈を添えています。つまり、数ある投資信託の中から同じ運用目標かつできる限り低コストの商品を見つけ出し、それを扱う金融機関を選ぶ必要があるのです。
今回ご紹介しているS&P500は米国の指数ですが、国内の大手証券会社でも簡単に投資することができます。中でもネット証券の代表格であるところのSBI証券、楽天証券はぜひ検討しておきましょう。
SBI証券
ネット証券口座開設数No.1を誇るSBI証券は、手数料も業界最安水準です。
1注文の約定代金が50万円以下であれば手数料無料、投資信託について約2,660本もの商品の買付手数料が無料、国内ETF113銘柄と米国ETF9銘柄の手数料も0円となっており、ローコストで安心して取引したい人にうってつけの金融機関です。
楽天証券
ネット証券口座開設数No.2の楽天証券は商品ラインアップ、ツールの便利さやサイトのデザイン性などから急速に人気を伸ばしている証券会社です。SBI証券に並びコストは業界最安水準で、分かりやすい初心者向けコンテンツも提供しています。
楽天証券は2,686本もの投資信託を取り扱っており、ETFについても「手数料0円ETF」として国内103銘柄の手数料が無料、米国9銘柄についても買付手数料が無料となっています。
※SBI証券、楽天証券ともに、2020年11月時点の情報です
S&P500指数への投資で資産形成を
「投資」というと自分で企業の銘柄を選ぶ株式投資のイメージが強いものです。しかし今回ご紹介したような指数投資には、また違った魅力やメリットが存在します。
特にS&P500はバフェット氏もおすすめする要注目の指数。S&P500関連の投資信託やETFは比較的低コストなうえ金融の専門家が運用を行うため、初心者でもリスクを抑えた息の長い運用が行いやすくなっています。
投資にあたっては目的・計画(期間)を明確にし、自身に合った金融商品・金融機関を選びましょう。特につみたてNISAやiDeCoなどの制度を用いる場合は、投資できる対象商品があらかじめ決まっているため注意してください。
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