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レンディングとは、保有している金融資産を貸し付け、レンタル料を得ることを指します。レンディングによる収益の確保は、仮想通貨でも可能です。本記事では、仮想通貨のレンディングについて、メリットやデメリット、実際の取引方法を解説します。(情報は記載のない限り2022年6月16日時点のものです)
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仮想通貨(暗号資産)のレンディングとは?
まずはレンディングの仕組みについて見ていきましょう。
レンディング(貸暗号資産)の仕組み
一般的に、有価証券(株式や債券など)を証券会社などに貸し付け、その見返りとして金利を得る仕組みをレンディングといいます。
証券会社が投資家から株券などを借り入れる対価として金利を支払う「貸株サービス」も、レンディングの仕組みをとっています。投資家から借り入れた株式などは、証券会社が利子をつけて別の投資家や企業に貸し出しています。
仮想通貨においても同様に、保有している仮想通貨を仮想通貨取引所に貸し出すと、取引所が別の投資家や企業に仮想通貨を貸し出します。貸し手は、レンタル料としての報酬を仮想通貨で得られるのです。
レンディングサービスの名称は取引所によって異なり、Coincheckでは「貸暗号資産サービス」、BITPOINTでは「貸して増やすサービス」と表記されています。
そのほか、貸借期間や貸借料率、最小貸借数量なども、基本的には取引所によって変わります。詳しくは後述しますが、例えば貸借料率をみると、GMOコインは最大3.0%、Coincheckは最大5.0%、BitLendingは最大8.0%と違いがあります。
ステーキングとの違いは主に投資する期間
レンディングと似た仕組みに「ステーキング」と呼ばれるものがあります。
ステーキングは、保有している通貨をブロックチェーンの「コンセンサスアルゴリズム」に参加させることで報酬を得るものです。コンセンサスアルゴリズムとは、仮想通貨の取引記録が正しいことを承認する仕組みです。その仕組みに参加し、仮想通貨のセキュリティを高める役割に貢献するという意義があります。
ブロックチェーンのネットワークから報酬を得た取引所が、参加している投資家に報酬の一部を還元しています。
一方、レンディングは保有している仮想通貨を取引所に貸し出し、取引所から別の投資家へと貸し出される仕組みです。
どちらも保有している仮想通貨を貸し出すことで報酬を得ますが、保有期間や対象となる通貨に違いがあります。
例えば、GMOコインでは、レンディングの保有期間が1カ月または3カ月と固定されているのに対し、ステーキングは保有期間に制限がなく、いつでも売却が可能です。
また、レンディングはビットコインやイーサリアムを含め21銘柄が対象であるのに対し、ステーキングはテゾス(XTZ)とシンボル(XYM)の2銘柄に限られています。
そのほか、以下のような違いがあります(GMOコインの場合)。
レンディング | ステーキング | |
---|---|---|
保有数量 | 制限あり | 制限なし |
期間 | 期間あり | 期間なし |
報酬 | 固定 | 変動 |
金利 | 年率1.0%または3.0% | 年率2.1〜4.5% |
銘柄 | 21銘柄 | 2銘柄 |
上記の通り、レンディングは年率が固定されているのに対し、ステーキングは変動制をとっています。取引所が十分なステーキング料を得られない場合には、報酬を受け取れない場合もあります。
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GMOコインでレンディングを始めるレンディングのメリット
では、レンディングを行うとどんなメリットがあるでしょうか。主な3つのメリットを紹介します。
- 申し込みが簡単で気軽に始められる
- 投資スキルや知識が不要
- 年率が高い
申し込みが簡単で気軽に始められる
Coincheckでは、以下の4つの手順でレンディングを始められます。
- 口座開設
- 通貨を購入
- 購入した暗号資産を貸暗号資産の口座へ振替
- 「コインを貸す」画面から貸し出す数量等を選択する
スマホアプリやブラウザからも登録でき、郵送を必要とするような煩雑な手続きも必要ありません。
投資スキルや知識が不要
仮想通貨の売買で利益を狙うためには、値動きのチャートを見たり、社会情勢をニュースで把握したりして売買を行うことが大切です。
一方、レンディングなら、一定期間を経過したあとで、保有している仮想通貨にレンタル料が付されて返ってくるため、難しい投資の知識やスキルがなくても報酬を得ることができます。
ただし、基本的に貸し出している間は自由に売買ができません。貸出期間中に価格が下落した場合、購入金額を下回る価格になる可能性があるため、貸し出しのタイミングは検討の余地があるでしょう。
年率が高い
レンディングは1年あたりの利率が高いことも魅力の1つです。Coincheckの年率は最大5.0%、BitLendingは最大8.0%となっています。
年率 | |
---|---|
Coincheck | 最大5.0% |
GMOコイン | 1.0%または3.0% |
ビットポイント | 案件によって異なる(概ね1.0〜3.0%) |
BitLending | 最大8.0% |
なお、BitLendingはレンディング専用のプラットフォームであり、仮想通貨の売買取引はできません。そのため、ほかの取引所で通貨を得てから、貸出申請を行う必要があります。
レンディングのリスク・デメリットを紹介
レンディングにはメリットだけでなく、注意しておくべきリスクやデメリットもあります。
- 価格変動により損をするリスクがある
- 途中で引き出せない
- 取引所の倒産リスクがある
価格変動により損をするリスクがある
貸し出し中の仮想通貨は自由に売却ができません。もし、貸出期間中に下落トレンドが発生した場合、途中で損切りを行うこともできず、損失を大きく膨らませてしまう可能性もあります。
とくに、仮想通貨は価格変動の大きい金融商品です。
例えば、仮想通貨で最も時価総額の高いビットコイン(BTC)の価格変動をみると、2021年7月17日には1BTCあたり約347万円の値を付けていたのが、同11月8日には約766万円に値上がりし、4カ月間で400万円近い変動がありました。その後、2022年6月16日には約302万円まで下落しています。
レンディング中に仮想通貨の価格が下落すると、得られた報酬よりも損失が上回ってしまう可能性に注意しましょう。
途中で引き出せない
前述の通り、レンディングは基本的に中途解約ができません。価格の上昇時に売却して利益を得ることも、下落時に損失を広げないために損切りすることもできません。
なお、中途解約ができる取引所もありますが、所定の解約手数料がかかる場合があります。
取引所名 | 解約の可否と手数料 |
---|---|
Coincheck | 不可 |
GMOコイン | 償還時に受取予定の貸借料の10% |
ビットポイント | 不可 |
BitLending | 可※1カ月未満の返還は不可 |
取引所の倒産リスクがある
また、レンディングでは貸し出し先の取引所が倒産すると返還されないリスクも考えられます。
2014年におきた「マウントゴックス事件」では、当時ビットコインの大手交換業者であったマウントゴックス社がハッキングに合い、預かり金が流失。打撃を受けた同社は破綻に追い込まれ、顧客への被害額は470億円相当に上りました。
レンディング中に取引所が破綻してしまったら、貸した仮想通貨が戻ってこない事態もあり得ると、認識しておく必要があります。
レンディングの始め方
ここからは、実際にレンディングを始める具体的な方法を紹介します。
- 仮想通貨取引所で口座を開設する
- 仮想通貨を入手
- レンディング(貸暗号資産)サービスに申し込む
仮想通貨取引所で口座を開設する
まずは仮想通貨取引所で口座を開設します。
Coincheckであれば公式サイトのトップページから「会員登録」を、GMOコインであれば「口座開設」をクリックします。
案内に従ってメールアドレスとパスワードを登録し、住所や氏名などの必要事項を記入します。
その後、運転免許証やパスポートなど、いずれかの本人確認書類と自分の顔の写真を撮影し、本人確認の審査を経て完了です。
仮想通貨を入手
口座開設をしたら、「取引所」もしくは「販売所」で仮想通貨を手に入れます。
取引所は、仮想通貨を保有しているほかのユーザーと売買できる仕組みになっています。それぞれが売りたい価格、買いたい価格を提示しているため、売買価格は需給バランスに応じて常に変動しています。
一方の販売所は、購入量を指定すれば設定された価格で通貨を購入できます。ただし、取引のたびに販売所ではスプレッドと呼ばれる売買手数料がかかってしまう点に注意しましょう。
レンディング(貸暗号資産)サービスに申し込む
仮想通貨を手に入れたら、レンディングサービスに申し込みます。
Coincheckの場合、「貸暗号資産サービスに登録する」をクリックして登録。「取引アカウント」から「貸暗号資産アカウント」へと貸し出したい通貨を振り替えます。
「コインを貸す」画面から、貸し出したい通貨と数量、期間を選択し、貸出申請を行います。審査を経て承認されると、レンディングが開始されます。
レンディングができるおすすめ仮想通貨(暗号資産)取引所
国内取引所をはじめ、海外の取引所でもレンディングを始められます。おすすめの取引所とレンディング専用サービスを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
Coincheck(コインチェック)
サービス名 | 貸暗号資産サービス |
---|---|
貸出期間 | 14日間、30日間、90日間、180日間、365日間 |
年率 | 1.0%(14日間) 2.0%(30日間) 3.0%(90日間) 4.0%(180日間) 5.0%(365日間) |
対応銘柄数 | 18銘柄(BTC、ETH、ETC、LSK、XRP、XEM、LTC、BCH、MONA、XLM、QTUM、BAT、IOST、ENJ、OMG、PLT、SAND、XYM) |
貸出開始日 | 申し込み承認後 |
最小貸出数量 | 1万円相当額 |
最大貸出数量 | なし(会社の借入総額に上限あり) |
貸借料付与日 | 返却時 |
中途解約 | 不可 |
公式サイト | https://coincheck.com/ja/ |
中途解約はできないものの、貸出期間が14日間と国内取引所大手のなかでは比較的短期間から始められます。最大365日間の貸し出しが可能で、長期のレンディングにも対応しています。
\アプリダウンロード数No.1/
Coincheck(コインチェック)のお申し込みはこちらGMOコイン
サービス名 | 貸暗号資産 |
---|---|
貸出期間 | 1カ月または3カ月 |
年率 | 1.0%(1カ月コース)、3.0%(3カ月コース) |
対応銘柄数 | 21銘柄(BTC、ETH、BCH、ETC、LTC、XRP、XEM、XLM、BAT、OMG、XTZ、QTUM、ENJ、DOT、ATOM、XYM、MONA、ADA、MKR、DAI、LINK、FCR) |
貸出開始日 | 毎月15日(土日祝の場合は翌平日) |
最小貸出数量 | 0.1 BTC / 回 |
最大貸出数量 | 100 BTC / 月 (貸出開始日が同じ受付分に対して、各コースの合計が100 BTCを超えると、新規の受付はできません) |
貸借料付与日 | 償還時 |
中途解約 | 償還時に受取予定の貸借料の10% |
公式サイト | https://coin.z.com/jp/ |
取扱銘柄が21銘柄と、ほかのレンディングサービスに比べて多いのが特徴です。貸出期間1カ月で年率1%のコースと、3カ月で3%のいずれかのコースから選択します。選択肢が多いと迷ってしまう人にとっては、始めやすいサービスといえるでしょう。
\最短10分で口座開設/
GMOコインのお申し込みはこちらBITPOINT(ビットポイント)
サービス名 | 貸して増やす |
---|---|
貸出期間 | 募集毎に固定(主に90日間) |
年率 | 募集毎に固定(概ね1.0〜3.0%) |
対応銘柄数 | 13銘柄(BTC、TRX、XRP、ETH、BCH、LTC、BAT、ADA、JMY、DOT、LNK、DEP、IOST) |
貸出開始日 | 随時 |
最小貸出数量 | 募集毎に決定 |
最大貸出数量 | 募集毎に決定 |
貸借料付与日 | 貸借期間終了日の翌営業日 |
中途解約 | 不可 |
公式サイト | https://www.bitpoint.co.jp/ |
レンディングサービスの募集は不定期で行われており、新たな通貨の取り扱いが始まると、その通貨のレンディングに対してキャンペーンが開催される傾向にあります。過去にはジャスミー(JMY)やディープコイン(DEP)、アイオーエスティ(IOST)といったアルトコインを対象に、年率100%で貸し出しを行うキャンペーンも行われました。
アルトコインのレンディングを検討しているなら、キャンペーンの開催に合わせて始めてみるのもよいでしょう。
\500円以下から始められる/
BITPOINTのお申し込みはこちらBitLending(ビットレンディング)
サービス名 | BitLending |
---|---|
貸出期間 | 1カ月(自動更新) |
年率 | 8.0%(FILのみ6.5%) |
対応銘柄数 | 6銘柄(BTC、ETH、FIL、USDC、DAI) |
貸出開始日 | 申し込み受領日の翌日 |
最小貸出数量 | − |
最大貸出数量 | − |
貸借料付与日 | 返還請求を受理した翌日から7営業日以内 |
中途解約 | 可(無料)※1カ月未満の返還は不可 |
公式サイト | https://bitlending.jp/ |
BitLendingは取引所ではないため、仮想通貨の入手はできません。貸し出しにあたっては、事前に取引所で口座を開設し、通貨を購入しておきましょう。
取引所と比べると手間はかかりますが、年率が8.0%と比較的高いという特徴があります。
海外取引所のレンディングはバイナンス(BINANCE)がおすすめ
サービス名 | 定期セービング(Locked Savings) |
---|---|
貸出期間 | 7日間、15日間、30日間、60日間、90日間(通貨による) |
年率 | 4.0〜25%(通貨による) |
対応銘柄数 | 13銘柄(AXS、DREP、SAND、BUSD、CAKE、USDT、DOCK、EGLD、FUN、JASMY、LINK、MDX、COCOS) |
貸出開始日 | 申込日 |
最小貸出数量 | − |
最大貸出数量 | − |
貸借料付与日 | 償還時 |
中途解約 | 不可 |
公式サイト | https://www.binance.com/ja |
海外の取引所であるバイナンスは、日本円での仮想通貨の購入に対応していません。そのため、国内取引所の口座で仮想通貨を手に入れて、バイナンスへ送金しておく必要があります。
バイナンスのレンディングサービスは、貸出期間を定めない「フレキシブルセービング」と、一定の期間を設ける「定期セービング」の2つ。 フレキシブルセービングは自由に貸出をやめて売却できるというメリットがありますが、年率は変動制をとっており、定期セービングに比べて低く設定されています。
また、バイナンスのような海外取引所はサービスが充実していますが、日本の金融庁には暗号資産交換業として正式に登録されていません。特に初心者の方は、万が一のリスクに備え、安全であるとされる国内の取引所を利用することをおすすめいたします。
レンディングを行う際の注意点
貸し出し期間中に価格が下落するといったデメリットは先に述べた通りですが、ほかにもレンディングを行う際には注意しておきたいポイントがあります。
レンディングは預金保険の対象ではない
銀行預金には「預金保険制度」と呼ばれる、万が一金融機関が破綻した場合に預金額を保護する仕組みがあります。
当座預金や利息のつかない普通預金などは全額保護され、定期預金や利息のつく普通預金については、預金者1人当たり1金融機関ごとに元本1,000万円までと、破綻日までの利息が保護されます。
しかし、仮想通貨には預金保険制度が適用されません。資産流出を防ぐための管理方法や、倒産時の返還請求に対する優先弁済権(他の債権者に先立って弁償を受ける権利)を認めるルールの整備は進んでいますが、具体的な資金が保護されるわけではないのです。
参照:預金保険制度|金融庁
参照:国民生活センター 「仮想通貨から暗号資産へ―暗号資産をめぐる法改正の動向(利用者保護のためのルール整備)|国民生活センター
報酬は貸し出した仮想通貨と同じ通貨で支払われる
レンディングで得られる報酬は貸し出した仮想通貨と同種の通貨によって支払われます。
ビットコインを貸し出した場合にはビットコインが受け取れるため、ほかの仮想通貨を得たい場合は取引所や販売所で別途入手する必要があります。
また、原則として日本円での貸し出し、受け取りはできません。
レンディングのルールは取引所によって異なる
これまで解説してきたように、レンディングの期間や年率は各取引所で異なります。
GMOコインの貸付期間は3カ月では年率3.0%、1カ月で年率1.0%であるのに対し、Coincheckは14日間で1.0%、365日間では5.0%と、期間が長いほど利率が高く設定されている傾向にあります。
中途解約の可否や手数料も異なるため、自分が貸し出せる期間を事前に把握したうえでレンディングを行いましょう。
取り扱っている銘柄も異なるため、貸し出したい通貨が対象になっているかも確認しておく必要があります。
レンディングによる利益にも税金がかかる
売買等で手に入れた仮想通貨は雑所得扱いとなり、所得税(法人の場合は法人税)が課されます。レンディングで得た利益も同様に課税対象です。
雑所得は給与所得などの収入と合算され、課税の対象となる所得金額が決まります。なお、所得税率は、所得金額が多くなるほど高くなる累進課税制がとられています。
原則として毎年1月1日から12月31日までの所得については、翌年2月16日〜3月15日までの間に確定申告を行う必要がある点にも注意しましょう。
まとめ
ここまで、レンディングの概要やメリット、デメリット、実際にレンディングを行える取引所について解説してきました。
一定期間預けているだけで報酬がもらえるレンディングは、毎日の値動きの確認や難しい投資の知識がなくても利益を得られる方法です。
ただし、貸出期間中に高騰、暴落があった場合でも手放せないといったリスクもあります。
まずは貸出期間の短いCoincheckやGMOコインで始め、取引に慣れた段階で年率の高いBitLendingやバイナンスでのレンディングを検討してみてもよいかもしれません。