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(写真=PIXTA)

確定拠出年金の税制優遇を魅力に感じ、申し込みを行った。しかし運用開始となった時に、どう運用商品を選べばよいのかわからない……、そういった方も少なくないだろう。そんな方のために、運用商品を選ぶ際のポイントについて紹介していこう。

運用商品を選ぶ前に、自分の年齢から運用スタイルを考える

まず、運用商品の選び方を考える前に、自分の年齢やリスクに対する考え方を整理することから始めよう。また、確定拠出年金以外にどのような資産があるのかによって区分けすることができる。

まず20~30代。老後資金の構築のための時間には余裕があることから、長期的な目線からの運用を検討していく必要がある。長期的な運用では、目標額を立てその目標額に到達するために、ある程度リスクを取った運用を検討してみてもよいだろう。

次に40代。特に個人型の確定拠出年金の場合には、他に必要な資金との兼ね合いも考慮しなければならない。例えば、子供の教育資金や住宅資金等がある程度確保できていることを前提に、老後資金の構築も考える必要がある。仮に、目の前に差し迫る必要資金(例:子供の教育費用)がある場合にはそちらを優先し、まずは掛金を減らすといった措置を行うべきだろう。そして、ある程度他の必要な資金に目途がついた場合には、中期的な視点から着実に年金資産を構築する運用形態を検討していくと良いだろう。

50代は、いよいよ老後に備えた資金を万全に用意すべく、資金が不足しないかどうかも含め真剣に考えていかなければならない年齢といえる。一般的には、増やすというよりは資産を守ることを重視していく必要がある。つまり、増やすというよりも減らさない運用を考えていくべきだろう。

リスク志向と資産構成から考える投資対象

年齢以外で区別する方法としては、リスク志向と資産構成がある。まず、リスク志向とは、リスクの高い資産へ振り向ける割合が高いか低いかその度合い・考え方を示すものだ。リスク志向が高い(リスク選好型)人は、株式や株式投資信託などの値動きの変動が大きいものを選択する割合が高いといえる。一方、リスク志向が低い(リスク回避型)人は、値動きの変動の大きい運用商品の比率は低くなる。あまり無茶な運用は行わず、安定的な運用を心掛けたい人はリスク回避型といえるし、積極的に増やしていきたい人はリスク選好型といえるだろう。

資産構成はどうだろうか。確定拠出年金以外に株式や投資信託で運用を行っている人は、全体の資産から見てこうした金融商品の割合がどの程度なのかを確認してみよう。株式などのリスク志向型商品の割合が高い場合には、その比率が自分にとって適正かどうか見直す機会をつくるべきかもしれない。一方、比率が低い人は、確定拠出年金における運用では、リスク志向型の金融商品の割合を増やすといった目線があってもよいかもしれない。