目標金額を902万3,000円にした場合
ここで給付開始後に1%の運用利回りしか得られなかった場合についても想定してみることにしよう。目標額となる902万3,000円を25年の間に蓄積するためには、どのくらいの拠出月額が必要になるのだろうか。
拠出中の「運用利回り」が2%だった場合には、月額2万3,300円を積み立てることにより、25年後の年金資産は905万2,320円となって、目標は見事達成される。ただし、確定拠出年金の種類によっては月額の限度額は2万3,000円の場合もあるため達成は不可能になってしまう。
さらに、1%の「運用利回り」しか得られなかったとすると、必要な月額拠出金額は2万6,500円となる。逆に3%だった場合には、月額拠出金額も2万300円で済むことになる。
長期的想定に基づいて運営管理機関に相談する
このように、確定拠出年金では「運用利回り」が大きな影響を及ぼす。一方で、確定拠出年金の基本的な考え方が「自己責任」にあることも事実だ。その趣旨からも、ますは年金受取時にどのような状況を想定すべきなのかについて、大まかな考え方を取りまとめておくことが必要だろう。
今後の方針について運営管理機関に相談する際には、自分で検討した「蓋然的な設計図」のメモを、手元に控えておきたいところだ。(提供: 確定拠出年金スタートクラブ )