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(写真=PIXTA)

これまで投資や資産運用とは無縁で、金融商品と言えば預貯金しか利用したことがないという人は、日本では少なくないだろう。実際、海外の国々と比べても日本人の金融資産は、極端に預貯金へと偏重している。

だが、あまりにも超低金利が長期化している昨今では、何らかの投資を行わなければ、老後のための備えも確保しづらいのではないか、と考える人も増えてきているようだ。そんな矢先に、勤務先が確定拠出年金を導入したため、ひょんな事から投資家デビューしてしまう方もいるのではないだろうか?

確定拠出年金の運用を考える前に

投資は預貯金では得られない成果を期待できる反面、大なり小なりのリスクが発生することになる。そのため、たとえビギナーであっても把握しておくべき必要最低限のポイントがある。

確定拠出年金は、老後の備えを蓄えるために設けられた制度だが、実際に必要となる金額には個人差があるものだ。投資を始めるに当たって、まず自分自身に必要となりそうな金額を大まかに掴んでおくことが肝心だ。

たとえば、老後を迎えてから月々の生活費を夫婦2人で20万円と想定したら年間では240万円に達し、仮に60〜80歳の20年間分とすれば4,800万円の資金がかかる計算となる。その後も夫婦2人とも、もしくはどちらか1人が存命ならさらに資金が必要だが、ここでは公的年金の受給分をまったく考慮していないのも確かだ。

将来的に減額されたり、受給開始年齢が引き上げたりする公的年金に、若い世代は過度な期待はできない、と考えているかもしれない。「公的年金の受給分≒80歳以降の夫婦2人、もしくはどちらかの生活費」程度の期待に、とどめておくのも一考であろう。