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(写真=PIXTA)

個人型確定拠出年金は来年1月から加入対象者が拡大され、専業主婦(夫)なども確定拠出年金に加入することができるようになる。厚生労働省もキャンペーンを実施するなどして確定拠出年金の普及に躍起になっているが 、専業主婦(夫)が確定拠出年金に加入する際にどのような注意点があるのだろうか。

確定拠出年金とは?

確定拠出年金は、拠出者が一定の掛金を支払い、年金の受取人である被保険者自身が運用を行うという年金である。公的年金だけでは老後の生活を維持することは難しいことから、自助努力として老後の資金を準備する者に国が一定の優遇措置を与え、老後の生活の安定をはかるものである。

確定拠出年金のメリットとしては、①自分で運用方法を選べること、②運用がうまくいけば資産を増やすことができること、③税制優遇効果高いことなどが挙げられる。逆にデメリットとしては、①運用リスクがあること、②投資の知識が必要なこと、③原則60歳まで引き出しができないこと、④一定の管理手数料が発生することなどがある。

メリットの中でも、特に大きいのが税制上の優遇だ。その内容は、①掛金が全額所得控除、②運用益が非課税、③受取金も一定の優遇というものである。その中でも一番効果が大きいのが①の掛金の全額所得控除だ。たとえば、掛金を月2万円とすると年間支払額は24万円になる。税率20%の人が24万円の所得控除を受ける場合、税の軽減効果は24万円×20%=4万8000円となる。これが30年間だとすると、4万8000円×30年=144万円もの額になる。