サイボウズ <4776> はグループウェアに強みをもつソフトウェア開発会社である。同社の株価は2月6日に一時2190円と14年ぶりの高値を記録、この1年足らずで3.5倍に上昇している。5GやIoT、AI(人工知能)等の普及に伴う企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)投資の加速が想定される中、サイボウズはその恩恵を受ける銘柄の一つとして期待を集めているようだ。

今回はサイボウズの最新動向をお届けしよう。

売上、営業利益ともに過去最高へ

(画像=imtmphoto / shutterstock, ZUU online)

昨年12月25日、サイボウズは2019年12月期(実績見込み)の上方修正を発表した。売上は予想レンジの132億6300万円〜133億6300万円(中央値133億1300万円)から133億3900万円(前年比18.0%増)へ、営業利益は予想レンジの12億6200万円〜15億6200万円(中央値14億1200万円)の上限を上回る16億5200万円(同49.8%増)へとそれぞれ上方修正した。売上は12期ぶりの過去最高、営業利益は2年連続で過去最高益になるとの見立てである。

サイボウズは2020年12月期の予想も開示、売上の予想レンジを151億5100万円〜154億5100万円(中央値153億0100万円)、同じく営業利益を13億2400万円〜21億2400億円(中央値17億2400万円)といずれも前期を上回る強気見通しを示している。ちなみに、サイボウズは2019年12月期の業績見通しを同6月、11月、12月と3回も上方修正している。このため2020年12月期についてもさらなる上方修正を期待するムードもあるようだ。

発表翌日(12月26日)のサイボウズの株価は13.7%高の1416円と急騰、その後も上昇トレンドを継続し、先週2月6日には2190円と14年ぶりの高値を記録している。2019年2月22日の安値613円から1年足らずで3.5倍の上昇だ。

クラウド事業が好調、収益構造が劇的に変貌

サイボウズは1997年に創業、1999年には中小企業向けグループウェア「サイボウズOffice4」がヒットし、2000年には東証マザーズに上場、2002年には東証2部、2006年には東証1部に市場変更している。