3億円の資産が5年で50億円に

ファミリーオフィスのリアル
(画像=Roman Samborskyi / shutterstock.com, ZUU online)

「3億円くらいの資産があるんだけど、どうしていいのか全く分からない。どうにかしてもらえないだろうか」

ファミリーオフィスを手掛ける百武資薫さんは、以前から付き合いがあった東証一部の大手メーカーの役員から「相談がある」と言って呼び出された。話を聞いてみると、役員になった際の退職金やストックオプションなどによって、資産が3億円くらいになったのだが、どうしたものかと思案に暮れていたという。

というのもこの役員は技術畑一筋で、資産運用などと縁がなかった。それが、いきなり多額の資産を保有することになり、百武さんを頼ってきたというわけだ。

ファミリーオフィスとは、税理士や会計士、資産運用の専門家など、お金にまつわるサービスを全て請け負うもの。欧米では当たり前だが、日本ではまだ未成熟な分野だ。

百武さんは、もともと国際証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)の証券マンだった。その後、トヨタフィナンシャルサービス証券(現東海東京証券)で常務取締役、英国スタンダードチャータード銀行コンシューマーバンキング日本副代表、ロイヤルバンクオブスコットランドの証券部門アドバイザーを経て、2010年からワンハンドレッドパートナーズを設立、それまでのキャリアと人脈を生かしてファミリーオフィスを展開している。