少子高齢化が進み、現役世代の将来の年金額が不安視される現代。昨今では、「老後2,000万円問題」がクローズアップされている。年金の不足分を埋めるために資産運用や副業を手がけることなどを考え始めている人も多いだろう。

最近では「少額からスマホで投資できる時代」になっており、株式投資へのハードルも低くなってきている。もし、株式投資を始めるとしたら、まず最初にしなければならないのは証券会社で口座を開くことだ。口座開設をなくして、株式投資を行うことはできない。

しかし、初心者にとっては、その口座を開設するためにはどういった手順でどのような書類が必要となるのかが、わからない場合もあるだろう。

この記事では、高い信頼性を誇る人気のネット証券会社のひとつ「SBI証券」で口座を開設するための手続きについて紹介する。

SBI証券の魅力とは

(画像=PIXTA)

国内のネット証券会社の中で、SBI証券は口座開設数トップだ。投信本数や外国株取扱国数もナンバーワンで、名実ともに最大手のネット証券会社といえるだろう。

実質的には野村を抜いて証券業界トップの口座開設数?

総合口座開設数は2020年の2月時点で500万件を超えており、国内証券として最大手である野村證券の530万口座に迫る勢いとなっている。同じSBIグループであるSBIネオモバイル証券も合わせて考えれば、すでに野村を抜いて国内証券会社最大の口座数に至っている可能性もある。

国内株式個人売買代金もマーケット全体の4割程度という高いシェアを示し、2019年に発表されたオリコンの顧客満足度調査では、ネット証券の分野では堂々の1位。SBI証券は、名実ともに高評価の証券会社といえるだろう。

圧倒的に安い手数料

証券会社を評価するポイントはいろいろとあるが、最も注目すべきポイントの一つとして手数料の安さがあるだろう。SBI証券の手数料は、ふたつのプランで異なる。1注文の約定代金に従って手数料が決まるのが「スタンダードプラン」で、1日の約定代金の総額に従って手数料が決まるのが「アクティブプラン」だ。

どちらの手数料も格安となっている上に、口座開設の手数料や口座管理料もかからない。

SBI証券で証券総合口座を開設するには

SBI証券で、いざ証券総合口座を開設しようとした場合の手続きの方法はどうなるのだろうか。これは成年と未成年で少々異なる。

成人の場合は個人口座の開設をネットか郵送のいずれかで行うことができる。もっとも手軽で口座開設までが早いのは、ネットでの申し込みだ。申し込みの手続きを行ってから、最速で翌営業日から株の売買を行うことができるスピーディーさだ。

ここからは、まず成人の場合の口座開設のための必要情報を紹介する。未成年の場合も条件と併せてまとめていく。

SBI証券で証券総合口座を開設するのに用意するもの

成人がSBI証券総合口座を開設するためには、以下の3点を用意する必要がある。

振込先金融機関口座とは、SBI証券総合口座への入出金に利用するための金融機関口座だ。

本人確認書類や個人番号記載書類に関しては、マイナンバーカードを持っているのであれば、マイナンバーカードの表裏両面のコピーのみでOKだ。マイナンバーの通知カードの場合は、本人確認書類もセットで求められる。

写真付き本人確認書類(運転免許証・パスポート・特別永住者証明書・在留カードなど)であれば1種類でOKだが、写真がない本人確認書類(健康保険証・印鑑登録証明書・住民票)であれば2種類の提出を求められる。

申し込み手続きの際には前もって書類を取得、手元に用意してから手続きを始めるとよいだろう。

口座開設方法

必要書類が揃ったら、いよいよ口座開設の具体的な手順へと進む。

・フェーズ1:口座開設を公式サイトから申し込む

まずは口座開設を、SBI証券の公式サイト上から申し込みを行う。公式サイトトップページの、画面右上にある「▶︎今すぐ口座開設」の赤いボタンをクリック(タップ)して、入力画面に進む。

そして、最初にメールアドレスの登録をする。手続きを進めるためには、そのアドレスに送信される認証コードが必要になる。送られてきた認証コードを画面上で間違いなく入力すれば次の段階に進むことができる。

・フェーズ2:基本情報を入力

自身の氏名や生年月日、住所や郵便番号などの基本情報を入力する。

メールアドレスは最初に登録したものが、すでに記載されている。口座開設申込が完結するまでは、冒頭のメールアドレス登録で入力したメールアドレスから変更できない。

変更が必要な場合には、ふたたびメールアドレス登録自体からやり直すか、口座開設手続きの完了後にログインして「お客さま情報設定変更画面」から変更手続きを行う。

・フェーズ3:口座種別の選択

次に「口座種別の選択」に進む。

まず、「納税方法の選択」として「SBI証券に任せる/特定口座 源泉徴収あり」 「自分で申告する/特定口座 源泉徴収なし」「自分で計算・申告する/一般口座」の3つから選ぶ。ちなみに「SBI証券に任せる/特定口座 源泉徴収あり」が画面上の「おすすめ」となっている。

・フェーズ4:NISAの選択

次に「NISAの選択」に進む。「つみたてNISAに申し込む」「NISA(通常のNISA)に申し込む」「申し込まない」の3つから選択する。「つみたてNISA」と「NISA」との併用はできないので、どちらかを選ぶ必要がある。

ちなみに「つみたてNISAに申し込む」が画面上の「おすすめ」となっている。「つみたてNISA」とは、株式や投資信託の売買で得られた利益や配当金への税金が非課税になる制度だ。まだ他の金融機関などでNISA口座を開設していないのであれば、開設を検討しても良いだろう。

・フェーズ5:住信SBIネット銀行口座開設同時申し込みの選択

次に「住信SBIネット銀行口座開設同時申し込みの選択」に進む。

住信SBIネット銀行口座やSBIハイブリッド預金(預り金自動スィープサービス)の同時申込が可能となる。住信SBIネット銀行口座とSBI証券を連動させると、さまざまなメリットがある。「申し込む」か「申し込まない」かの二択だが、すでに住信SBIネット銀行に口座開設済みの人は「申し込まない」を選択すべきだろう。

フェーズ6:SBI証券Tポイントサービス申し込み

次に「SBI証券Tポイントサービス申し込み」に進む。

このサービスを申し込むと、取引でTポイントを使ったり、貯めたりすることができる。「申し込む」「申し込まない」の二択なので、サービスを希望しない場合には「申し込まない」を選択する。

このサービスは、口座開設後でも随時申し込みができる。ただし、新規口座開設によるTポイント獲得(期間固定Tポイント100pt)については、口座開設以降の申し込みにおいては対象外だ。

・フェーズ7:規約の確認

次に「規約の確認」に進む。

「申し込む」とした内容の各種規約をPDFで確認した上で、同意できるなら「私は、上記の規程類を確認・同意し、かつ、上記に示す事項を告知・申請し、口座開設を申し込みます。」にチェックを入れて、次の画面に進む。

確認すべきPDFは非常に量が多いが、全てスクロールしないかぎり、チェックを入れられなくなっている。

・フェーズ8:入力内容の確認

次に「入力内容の確認」に進む。

これまで入力した内容を確認して、問題がなければ「口座開設方法の選択」に進むことになる。修正がある場合は、画面の下部にある「入力内容の修正」ボタンを押して修正を行う。

・フェーズ9:口座開設方法の選択

いよいよ最後の「口座開設方法の選択」に進む。

口座開設方法を「ネットで口座開設」と「郵送で口座開設」の2種類から選択して、口座開設申込が完了となる。

ちなみに画面上のおすすめは「ネットで口座開設」となっている。

「ネットで口座開設」のを選ぶと、案内に従って本人確認書類をWeb上で提出できる。「郵送で口座開設」を選ぶと、SBI証券から手続き書類が郵送で送られてきて、本人確認書類を返送するかたちになる。すぐにでも取引を開始したいのであれば、断然「ネットで口座開設」がよいだろう。

なお、外国籍の方の場合は「外国籍の方はこちらにチェックをつけてください。」にチェックをした上で「郵送で口座開設」の選択する。最後にページ下部の「申し込む」のボタンをクリック(タップ)すれば申し込み手続きは完了となる。

電話では資料請求が可能

インターネットが使えない場合は、電話によって資料や申込書の郵送を依頼することも可能だ。資料を確認した上で、申込書に必要な項目を記載して口座開設を行うことができる。

【口座開設サポートデスク】
口座開設書類の請求や証券総合口座、NISA口座開設手続き方法などの問い合わせができる電話番号は以下の通りだ。

●固定電話から
0120-104-250(トーシニゴー)
平日(年末年始を除く)8:00~17:00の受付。

●携帯電話PHSから
ナビダイヤル0570-082-241
平日(年末年始を除く)8:00~17:00の受付。

未成年の口座を開設する場合

親権者がSBI証券の証券総合口座を持っていれば、未成年であっても本人名義で証券総合口座を開設することが可能だ。親権者がSBI証券の口座を持っていない場合は、まず親権者名義で証券総合口座を開設する必要がある。

未成年者の口座開設に用意するものは以下の通り。
●振込先金融機関口座(未成年者の本人名義のもの)
●本人確認書類やマイナンバーカード、あるいはマイナンバー通知書
●印鑑(親権者の物)

そもそも証券 口座とは?銀行口座とはどう違う?

銀行口座と証券口座は、具体的に何がどう違うのだろうか?

証券口座は銀行口座のような預貯金目的ではなく、株式や国債、投資信託などの金融商品を購入するために使われるものだ。株式や国債などの有価証券を購入するには、証券会社を取引の仲介役として通す必要がある。

金融商品を購入するためのお金や、売却したときの譲渡金、購入した有価証券を保管するためなどに、証券口座が必要となる。株を保管するだけでなく資金としての現金も預けることも可能で、銀行と同様に利息もつく。ただ、給与の振込口座や公共料金の引き落とし口座などには利用できないので、注意が必要だ。

金融商品取引法第43条の2において「証券会社の資産と顧客の資産は別で保管しなければならない」という分別管理が定められている。万が一証券会社が破たんした場合でも、証券口座に保管されている資産は保護されるのだ。

証券口座開設は投資の一歩

SBI証券で口座を開設する流れや必要書類について紹介した。ネット証券会社の中でもとりわけ評価も人気も高いSBI証券は、投資初心者におすすめの証券会社のひとつだ。

SBI証券は口座開設手数料や口座管理料がかからないので、まずは口座を開設してみてはいかがだろうか。

SBI証券の公式サイトはこちら

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