SBIネオトレード証券(旧ライブスター証券)は、SBI証券などで有名なSBIホールディングスグループ内でオンライン取引を専業とする証券会社です。今回はこのSBIネオトレード証券に関して、評判や特徴をご紹介します。

SBIネオトレード証券とは?会社概要と特徴

SBIネオトレード証券はインターネット専業のネット証券会社です。

かつてはライブスター証券という証券会社でしたが、2020年10月にSBIホールディングスグループに入り、2021年1月に現在の社名に変更しました。

SBIホールディングスグループは「売買手数料や現在投資家が負担している一部費用の無料化を図る」という意味の「ネオ証券化」構想を掲げています。

ライブスター証券はもともと取引手数料が安いことで人気がある証券会社でしたが、社名に「ネオ」が入っていることからわかるように、今後SBIホールディングスグループが推進する「ネオ証券化」の中心となるサービスの提供が期待されます。

表1.SBIネオトレード証券の株(現物取引)の手数料(税込み)

一律プラン(1約定ごと) 定額プラン(1日の約定合計額)
5万円以下 50円 0円
5万円超〜10万円以下 88円
10万円超〜20万円以下 100円
20万円超〜50万円以下 198円
50万円超〜100万円以下 374円
100万円超〜150万円以下 440円 880円
150万円超〜200万円以下 660円 1,100円
200万円超〜300万円以下 1,540円
300万円超 880円 以降100万円単位超過ごとに 295円ずつ増加

表2.SBIネオトレード証券の取り扱い商品

国内株式
(現物)
国内株式
(信用)
海外株式 先物取引 投資信託 NISA iDeCo
× ○(10本) ×

SBIネオトレード証券の口コミや評判は?

実際にSBIネオトレード証券の口コミをご紹介します。やはり手数料の安さをメリットに上げる意見が多くなっていますが、ツールの使いやすさやポイント制度に対する口コミもあります。

スマホ専用ですが★★★
SBIネオトレード証券は一株から株式が買え、しかも株式売買手数料が他のインターネット証券と比べても格安に設定されています。単元株を買うのではなく一株ずつ購入するという「小額投資」をやりたい人には使える証券会社です。ただ、ここはパソコンでは取引できないというデメリットもあります。
20代・男性

手数料が安い★★★★★
ネット証券の中でも取引手数料が安いところが一番の魅力です。何度も取引をするデイトレーダーの方はもちろんのこと、投資資金が少ない方にもおすすめです。お得なキャンペーンを多く開催している点や、取引画面が見やすく直観的に操作しやすいのも気に入っています。
30代・女性

手数料が業界最安★★★★
SBIのグループ会社で、SBI証券とは別働隊の会社です。オンライン専業なので、とにかく手数料が安いのが最大の魅力です。もともとSBI証券でメインの取引をしていましたが、ここの手数料の安さに惹かれて、最近は専らこちらで株取引をしています。SBIグループなので信用力もありますし、アプリの使い勝手もよく、おすすめのオンライン証券会社です。
40代・男性

Tポイントを利用できる★★★★
Tポイントを取引に利用できるのが大きなメリットだと思います。Tポイントは普段買い物をしていたりすると貯まっていくものなので、それを活用できるのはいい点ですね。しかし毎月利用料金として200円がかかります。小さい金額ですが負担となってきますので、そこは注意しなければなりません。
20代・男性

SBIネオトレード証券を利用するメリット

株の取引手数料が業界最安値水準

SBIネオトレード証券の1番の魅力は、なんといっても株の取引手数料が業界最安値水準であるところです。

表3で代表的なネット証券の株取引の手数料を比較していますが、1日の約定代金の合計で手数料を計算する定額プランでは他のネット証券に劣るものの、1注文ごとの取引手数料ではSBI証券や楽天証券よりも安い水準であることがわかります。

表3.SBIネオトレード証券と代表的なネット証券の株式現物取引手数料

証券会社 プラン 10万円以下 20万円以下 50万円以下 100万円以下 300万円以下
SBIネオ
トレード証券
1注文ごと 88円 100円 198円 374円 660円
定額 0円 1,540円
SBI証券 1注文ごと 99円 115円 275円 535円 1,013円
定額 0円 1,718円
楽天証券 1注文ごと 99円 115円 275円 535円 1,013円
定額 0円 3,300円
松井証券 定額 0円 1,100円 3,300円

信用取引手数料が無料

SBIネオトレード証券での信用取引は、全銘柄の取引手数料が無料となっています。これはもちろん主要ネット証券で最安値の水準です。

表4.SBIネオトレード証券と代表的なネット証券の信用取引手数料(2021年2月19日現在)

証券会社 プラン 10万円以下 20万円以下 50万円以下 100万円以下 300万円以下
SBIネオ
トレード証券
1注文ごと 0円
SBI証券 1注文ごと 99円 148円 198円 385円 385円
定額 0円 1,404円
楽天証券 1注文ごと 99円 148円 198円 385円 385円
定額 0円 3,300円
松井証券 定額 0円 1,100円 3,300円

IPOの前受金が不要

IPOを申し込む際、多くのネット証券では事前に入金が必要となる「完全前受制」をとっていますが、SBIネオトレード証券では、IPOに申し込む時に購入代金がなくても抽選に参加することができます。

したがって、口座に資金がなくても申し込め、当選してから購入代金を入金するため手間もかかりません。

SBIネオトレード証券を利用する場合のデメリットは?

SBIネオトレード証券で口座を開設するときに注意すべきなのは、取り扱っている商品の種類がそれほど多くない点です(表2)。

投資信託の取り扱いはありますが、その本数は10本と少なく、また海外株式に個別に投資することはできません。また非課税で運用できるNISAには対応していますが、iDeCoは対象外です。

したがって、SBIネオトレード証券の口座は1つで全般的な投資を行うというよりは、「国内株の取引」や「IPO」など、個別の目的のための利用に向いていると言えるでしょう。

SBIネオトレード証券で口座を開設する方法

SBIネオトレード証券の口座は、ホームページ上の「口座開設」サイトに行き、口座開設フォームに必要事項を入力して申し込みます。

フォーム入力後に本人確認書類(表5)の提出が必要になるので、事前に準備しておくと安心です。なお、信用取引口座と先物・オプション取引口座は総合口座開設後に申し込みます。

表5.口座開設に必要な書類

1 個人番号カード(マイナンバーカード)
2 マイナンバー通知カード
or マイナンバー記載の住民票
次のうちいずれか1点
・運転免許証
・運転経歴証明書
・パスポート
・在留カード
・特別永住証明書
3 マイナンバー通知カード 各種健康保険証と住民票
4 マイナンバー記載の住民票 各種健康保険証

取り扱い商品をよく確認して口座を開設しよう

SBIネオトレード証券は、取り扱い商品の数は多くないものの、取引手数料は業界でも最安値の水準です。幅広い投資ではなく、「IPOを安く始めたい」や「信用取引に挑戦したい」など、目的を絞った投資を考えている人は口座開設を検討してみましょう。

文・松岡紀史
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。

fuelle

【こちらの記事もおすすめ fuelle】
せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法