ホームベーカリーや電子レンジ、オーブンレンジを使用して、家庭で手作りの焼きたてパンを楽しんでいる人は多いです。パン作りにはまり、「もっと本格的なパンを焼きたい」と思ったのなら、家庭用の石窯を手に入れてみませんか?ここでは、石窯パンの魅力と家庭用の本格石窯をご紹介します。

石窯だからこその味

(画像= Manuel calle/stock.adobe.com)

石窯で焼いたパンは、何ともいえないおいしさを感じます。なぜ、石窯を使うとパンがおいしく焼けるのでしょうか。

石窯の内部に生まれる2つの熱

石窯でパンを焼くには、はじめに石窯に薪を入れて火を付け、内部を200~300℃ぐらいになるまでよく温めて薪の燃え殻を取り除き、パンを入れます。蓄熱性のある耐火レンガを使用した石窯の内部が温まると、中の空気も温まり、パンに熱を伝える対流熱が生まれます。さらに、熱を蓄えた耐火レンガから輻射熱(遠赤外線)が放出されます。

対流熱がパンの外側を、輻射熱が内側を同時に熱することで、外側はパリッと、内側はふっくらとした焼き上がりになるのです。

「焼く」という言葉は、直火で焼き上げるイメージを持ちますが、石窯はパンを火ではなく「熱」で焼き上げるわけです。

庭があれば家庭でも石窯は設置できる

庭に石窯を置くスペースがあれば、自宅でも石窯焼きのパンを作ることができます。石窯は、完成しているものを買って設置すると簡単です。

石窯にはパン用とピザ用があるので購入時は注意

販売されている石窯には、パン用とピザ用があります。ピザは直火で表面を焼き上げることから、石窯に蓄熱性を持たせる必要がなく、かつ窯に扉も必要ありません。

一方、パンを焼く際には対流熱と輻射熱が必要になるため、パン用の石窯は蓄熱性のある耐火レンガに断熱層を設けて保温性を高めています。

したがって、ピザ専用の石窯を購入してしまうと本格的な石窯パンを焼くことはできなくなってしまいます。小型で比較的安価なピザ窯も多く販売されていますが、本格的な石窯パンを焼きたいのであれば、パン用の石窯を購入するようにしましょう。

パン用石窯の大きさは

パン用の石窯の大きさはさまざまです。小型のものなら幅100センチ、奥行き100センチ以下で設置できます。ただし重量は小型でも250キロ以上あるため、設置する台は耐火かつ頑丈なものを用意しましょう。コンクリートブロックを並べた手製の台でも大丈夫です。家庭用に少しのパンを焼く程度であれば、小型サイズのもので問題ありません。

石窯はプロに頼んで組み立ててもらうか、自分で組み立てて設置できる

石窯は、プロに任せるとデザイン・組み立て・設置まで行ってもらえます。自分で組み立てるのが難しい場合は、石窯を施工できる業者を探してみましょう。

石窯を簡単にDIYしたいのなら、石窯に関する知識がない方でも簡単に組み立てられるキットがおすすめです。移動可能で、耐火レンガを積み上げるだけで石窯ができるキットも販売されています。

価格帯はプロに頼むと100万円程度、自作キットなら数万円

しっかりしたものをプロに施工してもらう場合、おおよそ100万円ほどで設置できます。一方、自分で簡易的に作れる石窯キットは安価なもので5万円ほどです。

パン以外も調理できる

蓄熱・保温効果の高い石窯は、温度が高いうちはピザやパンを焼き、時間がたって温度が下がった後にはローストチキンやローストビーフ、煮込み料理などを作れます。その後、さらに温度が下がった夜から朝にかけては発酵食品を作ることもできます。

石窯が一つあるだけで、さまざまな手作り料理が楽しめるのです。スローな生活スタイルが好きな方、料理を趣味として楽しみたい方にもおすすめです。

石窯でホームパーティも。庭に設置して手軽に石窯料理を楽しもう

自宅での楽しみを増やしたいのなら、ぜひ庭に石窯を設置してみましょう。ホームベーカリーで生地作りを行えば、簡単に石窯で本格焼きたてパンを楽しめます。

友人や知人を呼んで、自宅でガーデンパーティーを行うのもおすすめです。さまざまな石窯グルメを堪能してみましょう。

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