銀行といえば、お金を預けるところというイメージが強い場所ですが、貸金庫を利用すれば、お金だけでなくさまざまなものが預けられるのをご存じでしょうか。紛失や盗難を防ぐために、大切なものを銀行の貸金庫に預けてみましょう。

銀行の貸金庫はどうやって契約する?

(画像= Krakenimages.com/stock.adobe.com)

貸金庫は都市銀行、地方銀行など日本全国の銀行にあります。ただし、支店によっては貸金庫がない場合や空きがないこともありますので事前に確認しておきましょう。

貸金庫の料金は銀行によって異なります。ある都市銀行の場合、高さ5.9センチ、間口26センチ、奥行45センチ(箱の大きさは7,000立方センチメートル未満)だと、6ヵ月8,100円(税込)です。サイズが大きくなると料金もそれだけ上がります。銀行との取引状況によって利用料割引が適用される場合もあります。

借りる際は、どの銀行でも印鑑・通帳・運転免許証などの本人確認書類が必要です。また、貸金庫の利用には審査があり、結果次第では契約できない場合もあります。

銀行の貸金庫には3つのタイプがある!

各行によって若干違いますが、貸し金庫は開閉方法により主に3つのタイプに分けられます。

全自動型

個室の貸金庫専用ブースに入り搬出入操作を行うと、自分のいるブースまで貸金庫が自動的に搬入されます。専用ブース内で開閉できるので、開閉しているところを見られたくない人、中身を見られたくない人にぴったりのタイプです。

半自動型

自分で貸金庫室を解錠して入り、貸金庫自体も自分で開閉するタイプです。銀行や支店によっては貸金庫開閉票に記入する必要がありますが、開閉作業を人に見られるわけではありません。

手動型

支店の窓口で貸金庫開閉票に記入し、行員立ち会いの下、貸金庫室に入室するタイプです。貸金庫の開閉は契約者自身で行います。

その他、契約者の記入した貸金庫開閉票に基づき、行員が貸金庫の取り出しを行い、契約者のもとに持ってくる「簡易型」がある銀行もあります。どのタイプの金庫があるかは銀行・支店によって異なります。

銀行の貸金庫に預けられるものとは?

利用者にとって気になるのは銀行の貸金庫にはお金以外に何が預けられるのか、という点ではないでしょうか。代表的なものとしては以下が挙げられます。

・土地や建物の権利書
・手形や小切手などの有価証券
・遺言書
・実印
・保険証書
・貴金属・宝石

上記以外では、アルバムや手紙など思い出の品を預ける人もいるようです。このように、人の手に渡らないようにしたいもの、自分にとって大切なものも預けられます。自宅に置いていると紛失・盗難が心配、または人に見られると困るというものがあれば、貸金庫に預けることを考えてみるのもいいのではないでしょうか。

銀行の貸金庫に預けてはいけないもの

反対に、銀行の貸金庫には預けてはいけないものもあります。危険物、そして変質の恐れがあるものです。具体的に何がいけないのかは銀行のホームページなどでは明示されていませんが、もし預けていいのか迷うものがあれば、事前に銀行の窓口や電話で相談しておきましょう。

貸金庫の利用で災害リスクに備えよう!

昨今、日本全国で地震や水害のニュースが頻繁に聞かれるようになりました。損壊した自宅の中から大切なものを探す人々の話も毎年のように耳にします。これからの時代、自分の命も大事ですが、災害から財産を守ることも同じくらい大事になってくるのではないでしょうか。

貸金庫に大切なものを預けていれば、盗難・紛失だけでなく、災害時でも財産をなくす心配はありません。もちろん、銀行自体が被災した場合は話が別ですが、自宅で保管するよりも断然安全度が高いといえます。

大切な財産・思い出を守るためにも銀行の貸金庫の利用を考えてみてはいかがでしょうか。

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