暗号資産取引所でかかる手数料は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

  • 日本円の入出金時にかかる手数料
  • 暗号資産の取引時にかかる手数料
  • 暗号資産の預入・送付時にかかる手数料

これらの手数料は取引所によって異なるため、なるべくコストを抑えて取引できる暗号資産取引所を利用することが大切です。本記事では、オリコン満足度調査でナンバーワン(2022年 現物取引、公式サイトにて記載)を獲得している人気の国内取引所「GMOコイン」の手数料について詳しく解説します。各種手数料について、それぞれ他社と比較しつつ見ていきましょう。

この記事でわかること
  • GMOコインは手数料を気にせずに利用でき、利便性も高い
  • 取引所(現物取引)ではマイナス手数料を導入
  • GMOコインでは取引所(現物取引)を利用するとよい
ZUU online編集部
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GMOコインの手数料は他社と比べて安いのか?

おすすめポイント_GMOコイン
(画像=ZUU online編集部)

GMOコインのホームページでは、選ばれている理由の一つとして「各種手数料が0円」であることを挙げています。しかし、実際には手数料が発生するケースもあるため、まずは発生する手数料の一覧を見ていきましょう。

GMOコインのおすすめポイント

おすすめポイントは以下の通りです。

・取扱銘柄が豊富
取扱銘柄は販売所が19銘柄、取引所(現物取引)が21銘柄、取引所(レバレッジ取引)が5銘柄です。販売所の取扱銘柄数は国内最多(2022年7月6日時点 GMOコイン調べ)であり、豊富なラインナップから銘柄を選択できる点がおすすめです。

・各種手数料が無料
即時入金の手数料や日本円の出金手数料、ビットコインの引き出し手数料などが無料です。手数料を気にせずに利用でき、利便性も高いところがおすすめポイントです。

・取引所取引でマイナス手数料を導入している
取引所(現物取引)ではマイナス手数料を導入しており、Maker注文の約定金額に応じて日本円を受け取れます。Makerとなる注文のみ発注される「Post-Only」というシステムも導入している点もおすすめポイントです。Maker、Takerについては下記を参照ください。

【Maker、Takerとは】

取引所(現物)の板に出ている指値注文について売買が成立した際に、その指値注文を出していた取引参加者を「Maker」と呼び、その相手方となる注文を発注した側を「Taker」と呼びます。

引用:GMOコイン「Maker、Takerとは

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GMOコインで発生する手数料一覧

入出金時 即時入金 無料
振込入金 振込手数料(金融機関によって異なる)
出金 無料(20,000,001円以上の大口出金は400円)
取引時 販売所 無料(別途スプレッドが発生する)
取引所
(現物取引)
Makerは-0.01%または-0.03%、Takerは0.05%または0.09%(銘柄によって異なる)
取引所
(レバレッジ取引)
取引手数料は無料だが、以下の手数料が発生する
・ロスカット手数料:ロスカット注文時に「建玉レート×建玉数量×0.5%」
・レバレッジ手数料:日本時間朝6時をまたいで建玉を保有した場合に、建玉ごとに0.04%/日
暗号資産FX 取引手数料は無料だが、日本時間朝6時をまたいで建玉を保有した場合に、建玉ごとに0.04%/日のレバレッジ手数料がかかる
預入・送付時 預入 無料(マイナーに支払う手数料は顧客負担)
送付 無料
(参照:GMOコイン「手数料体系」)

売買手数料

GMOコインの売買手数料は、大きく分けて以下の4種類です。

・販売所の手数料
・取引所の手数料
・レバレッジ取引の手数料
・暗号資産FXの手数料

ここでは、各手数料について詳しく解説します。

販売所の手数料

販売所取引とは、暗号資産取引所と取引を行う形態のことです。販売所では取引手数料がかかりませんが、実際には「スプレッド」が発生します。スプレッドとは、ASK(買値)とBID(売値)の価格差のことで、基本的に販売所取引を行うすべての取引所でスプレッドが発生します。

他社も含めたビットコインやイーサリアムのスプレッドを見ていきましょう。

取引所 スプレッド(販売所取引)
ビットコイン イーサリアム
GMOコイン 143,000円 8,000円
DMM Bitcoin 7,000円 1,000円
Coincheck(コインチェック) 174,000円 12,000円
BITPOINT(ビットポイント) 10,000円 1,000円
Zaif(ザイフ) 178,000円 10,000円
(参照:GMOコインDMM BitcoinCoincheckBITPOINTZaif
※2022年7月15日 14時前後のスプレッド
※あくまでも目安としてご覧ください

上記の表から、取引所によってスプレッドに差があることが分かります。GMOコインでは、ビットコインが約143,000円、イーサリアムが約8,000円のスプレッドがかかり、DMM BitcoinやBITPOINT(ビットポイント)と比べるとスプレッドが広めです。

取引所の手数料

販売所取引は暗号資産取引所と取引を行うのに対し、取引所取引はユーザー同士で取引を行います。取引所取引では取引手数料がかかるケースもあり、GMOコインでも現物取引に対して手数料がかかります。

以下の表に、他社も含めた現物取引の取引手数料をまとめます。

取引所 Maker Taker
GMOコイン -0.01%または-0.03% 0.05%または0.09%
DMM Bitcoin 無料
Coincheck(コインチェック) 無料
BITPOINT(ビットポイント) 無料
Zaif(ザイフ) 0% 0.1~0.3%

前述の通り、GMOコインではMaker手数料がマイナスであり、約定金額に応じて日本円を受け取れます。Makerとなる注文のみ発注される「Post-Only」を利用できる点を考慮すれば、取引手数料の面では他社より有利といえるでしょう。

レバレッジ取引の手数料

GMOコインでは「レバレッジ取引」が可能で、国内では「bitFlyer(ビットフライヤー)」や「DMM Bitcoin」も対応しています。レバレッジ取引の手数料やレバレッジ倍率を比較してみましょう。

取引所 手数料 レバレッジ倍率
GMOコイン ・ロスカット手数料:ロスカット注文時に「建玉レート×建玉数量×0.5%」
・レバレッジ手数料:日本時間朝6時をまたいで建玉を保有した場合に、建玉ごとに0.04%/日
2倍
bitFlyer 建玉金額の絶対値 × 0.04%/日 2倍
DMM Bitcoin ポジション金額の0.04%/日 2倍
(参照:GMOコインbitFlyer、DMM Bitcoin

レバレッジ手数料に大きな差はありませんが、GMOコインでは「ロスカット手数料」がかかる点に注意が必要です。

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暗号資産FXの手数料

暗号資産FXの取引手数料は無料ですが、日本時間朝6時をまたいで建玉を保有した場合に、建玉に対して0.04%/日のレバレッジ手数料がかかります。また、追加証拠金が解消されない場合の強制決済手数料として、建玉に対して0.5%がかかります。

入金手数料

基本的に入金時の手数料はかかりませんが、入金方法によっては別途手数料がかかります。また、暗号資産を預け入れる際に、場合によっては手数料がかかる可能性があることを頭に入れておきましょう。

日本円の入金

日本円の入金方法は、「即時入金」と「振込入金」の2通りです。

即時入金

即時入金とは、GMOコインと提携するインターネットバンキングの口座から入金すると、リアルタイムで買付余力に反映されるサービスのことです。即時入金の手数料は無料で、基本的に24時間いつでも入金できます。なお、提携先の金融機関は以下の通りで、金融機関によって1回当たりの最高入金額が異なります。

金融機関 最高入金額
GMOあおぞらネット銀行
楽天銀行
住信SBIネット銀行
PayPay銀行
ゆうちょ銀行
1,000万円/回
三菱UFJ銀行
三井住友銀行
みずほ銀行
りそな銀行
埼玉りそな銀行
999,999円/回
(参照:GMOコイン「即時入金について」)

また、他社における類似サービスの有無や手数料について比較してみましょう。

取引所 サービス名 手数料 提携金融機関
GMOコイン 即時入金 無料 10社
DMM Bitcoin クイック入金 無料 1,000社以上
Coincheck
(コインチェック)
クイック入金
(ペイジー決済)
※2022年7月13日よりサービス停止中
3万円未満:770 円
3万円以上50万円未満:1,018円
50万円以上:入金金額×0.11% + 495 円
1,052社
BITPOINT
(ビットポイント)
即時入金 無料 3社
Zaif(ザイフ) なし
(住信SBIネット銀行からの振込のみ即時反映)
- -

振込入金

振込入金は、インターネットバンキングやATM、窓口から振込手続きを行う入金方法です。基本的にどの金融機関からでも振込が可能で、振込手数料は金融機関によって異なります。GMOコインの振込先は「GMOあおぞらネット銀行」と「楽天銀行」を利用でき、基本的に数分で入金が反映されます。

暗号資産の入金(預入)

GMOコインにおける暗号資産の入金手数料は無料ですが、別途マイナーに支払う手数料(マイニング手数料)が送付元の取引所で発生するケースがあります。マイニング手数料とは、暗号資産の送付者がマイニング作業を行う人(マイナー)への報酬として支払う手数料のことです。

暗号資産の入出金時にかかる手数料を比較してみましょう。

取引所 手数料
GMOコイン 入金:無料
出金:無料
DMM Bitcoin 入金:無料
出金:無料
Coincheck(コインチェック) 入金:無料
出金:0.0005BTC
BITPOINT(ビットポイント) 入金:無料
出金:無料
Zaif(ザイフ) 入金:無料
出金:0.0001~0.01BTC

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出金手数料

GMOコインの出金手数料は、通常出金と大口出金で異なります。

通常出金

GMOコインでは、通常出金の手数料は無料です。他社の出金手数料も見ていきましょう。

取引所 手数料
GMOコイン 無料
DMM Bitcoin 無料
Coincheck(コインチェック) 407円
BITPOINT(ビットポイント) 顧客負担(振込手数料実費分)
Zaif(ザイフ) 3万円未満:385円
3万円以上:770円

大口出金

GMOコインでは、1回当たりの出金額が20,000,001円を超える場合、出金手数料が400円かかります。無料で出金できるのは1日2,000万円のため、手数料を負担したくない場合は数日に分けて出金しましょう。

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送金手数料

GMOコインでは、暗号資産を送金する際の送金手数料は無料です。他社の送金手数料も見てみましょう。

取引所 送金手数料
GMOコイン 無料
DMM Bitcoin 無料
Coincheck(コインチェック) ビットコイン:0.0005BTC
イーサリアム:0.005ETH
BITPOINT(ビットポイント) 無料
Zaif(ザイフ) ビットコイン:0.0001~0.01BTC
ETH:0.01~0.05ETH

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手数料を抑えるには?

GMOコインではさまざまな手数料が無料ですが、場合によっては以下の手数料が発生します。

  • 振込手数料
  • 暗号資産の入金手数料(マイニング手数料)
  • 大口出金手数料
  • 取引手数料(スプレッド、Taker手数料など)

これらの手数料を抑えることができれば、実質的な手数料負担はかなり少なくなります。ここでは、手数料を抑える方法について見ていきましょう。

即時入金を利用する

GMOコインの入金手数料は無料ですが、「振込入金」をすると振込手数料がかかってしまいます。「即時入金」であれば入金手数料がかからないため、即時入金に対応した金融機関を確認しておきましょう。

【即時入金対応の金融機関】

金融機関 最高入金額
GMOあおぞらネット銀行
楽天銀行
住信SBIネット銀行
PayPay銀行
ゆうちょ銀行
1,000万円/回
三菱UFJ銀行
三井住友銀行
みずほ銀行
りそな銀行
埼玉りそな銀行
999,999円/回
(参照:GMOコイン「即時入金について」)

マイニング手数料を低く設定する

他社からGMOコインに暗号資産を送金する際に、取引所によっては送金手数料(マイニング手数料)がかかります。マイニング手数料を自分で設定できる場合は、なるべく低い手数料に設定しましょう。ただし、手数料の設定値が低いと送金に時間がかかる可能性があるため、送金を急ぐ場合は注意が必要です。

なるべく大口出金をしない

20,000,001円以上の出金は、「大口出金手数料」として400円かかります。出金を急がない場合は、数日間に分けて出金しましょう。

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取引所(現物取引)を利用する

販売所取引では「スプレッド」が発生します。正確にいえばスプレッドは手数料ではありませんが、実質的な取引コストとして大きな負担になります。GMOコインのビットコイン販売所では約143,000円(2022年7月15日 14時前後)のスプレッドが生じていますが、取引所取引であればスプレッドはほとんどありません。

また、取引所(現物取引)でのMaker注文はマイナス手数料であるため、マイナス手数料を確実に受け取れる「Post-Only」を活用し、なるべくTaker注文を執行しないようにしましょう。

なお、取引所(レバレッジ取引)や暗号資産FXはレバレッジ効果により投資効率は良くなりますが、「レバレッジ手数料」などがかかることを頭に入れておきましょう。

まとめ

GMOコインでは、入出金時や取引時、預入・送付時に手数料が発生します。しかし、GMOコインでは手数料が無料のケースも多く、他社と比べても手数料率は高くありません。本記事で紹介した手数料を抑える方法も参考に、なるべく手数料負担を抑えて暗号資産の取引を行いましょう。

FAQ

銘柄ごとに手数料の違いはある?

GMOコインでは、取引所(現物取引)のMakerおよびTaker手数料が銘柄ごとに異なります。それぞれの手数料率は下記を参照ください。

Maker:-0.01%または-0.03%
Taker:0.05%または0.09%

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