(写真=PIXTA)
ハイブリッド債2000億円
三菱商事が発行する「ハイブリッド債」という新しい仕組みの社債の発行額が当初の2倍の2000億円に膨らむ見通しとの記事です。
償還期間は60年と長く、貸借対照表上は「負債」となりますが、格付け機関が、発行額の半分を「資本」と認定するので、格付け上は「資本」が増え、財務体質が強化されることになります。これによってROEを下げずに、積極投資の資金を調達することが可能になります。
今まで日本の総合商社はPER・PBRなどの株価指標面では万年割安な銘柄となっていました。積極投資に必要な資金を調達するのに、社債を発行すると財務体質が悪化したり、公募増資によって株主資本を調達するとROEが低下してしまったのも、一つの要因でしょう。
この「ハイブリッド債」の活用により、財務体質の悪化・ROEの低下なしに、積極投資のための資金調達が可能になりました。万年割安株である総合商社株の見直しの動きが加速する可能性がありそうです。
■三菱商事 <8058> 2,812円
今日のポイント
米国株は続伸しました。SQ通過で買い安心感が強まる可能性もあり、日経平均は買い先行になりそうです。想定される上値抵抗ラインはシカゴ日経平均先物20,435円、心理的節目20,500円、8日高値20,544円等です。
ただ、ギリシャ協議に不透明感が残る上、週末ということもあり、上値での波乱には要注意です。下値抵抗ラインは、心理的節目20,300円、25日移動平均20,169円等が考えられます。
藤本誠之(ふじもと・のぶゆき)
SBI証券
投資調査部 シニアマーケットアナリスト
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