確定拠出年金の給付金は所得控除の対象

確定拠出年金の給付金は、老齢給付金、障害給付金、死亡一時金、脱退一時金の4種類だ。
老齢給付金は、60歳から一時金または年金として受給できる(ただし、60歳時点で確定拠出年金への加入者期間が10年に満たない場合は、支給開始年齢を引き伸ばしとなる)。

一時金として受給すれば、退職所得控除が適用される。勤続年数38年の場合、2060万円(800万円+70万円×<38-20>年)が課税対象の退職所得から控除される。確定給付型のない企業が設立した確定拠出年金に加入し、月額上限の5万5000円を38年間積み立てた場合、その総額は2508万円となる。他に退職金制度がなければ、老齢年金の大半を一時金として受給することにより、税負担を大幅に減らすことができる。何度か転職している人であれば、通常の退職手当はその都度受け取るため、やはり多くの給付金を一時金に回し節税することが可能だ。

一方、年金として受給する部分は、公的年金等控除の対象になる。国民年金など全ての年金の給付金総額が65歳未満で70万円、65歳以上で120万円までであれば課税所得はゼロになる。ただし、この水準を超えれば雑所得として課税される。例えば、給付金総額が400万円の人の課税所得は、各種控除を行う前で262万5000円(400万円×75%-37万5000円)となる。給与所得が400万円の場合の課税所得は、同様の前提で266万円(400万円×25%×3.2-54万円)になるため、結局、現役時代の税負担をリタイア後に繰り延べただけとなる可能性がある。

老齢給付金の受給方法(一時金のみ、年金のみ、一時金+年金)は、受給開始時に決定できる。このため、退職所得控除と公的年金等控除を最大限活用できるように一時金と年金の配分を決定することが重要だ。なお、障害給付金は所得税・住民税とも非課税だが、死亡一時金には相続税が課されるほか、脱退一時金も一時所得として課税所得に計上される。

確定拠出年金に公務員、専業主婦は加入できない

企業型の確定拠出年金には、基金を設置している会社の従業員(国民年金第2号被保険者)であれば誰でも入ることができる。個人型の場合は、自営業者および民間企業の一部従業員(企業型、厚生年金基金、確定給付企業年金、石炭鉱業年金基金の対象者でない者)に加入資格がある。

一方、公務員や私立学校教職員など共済組合に入っている人や専業主婦(国民年金第3号被保険者)には加入資格がないことに留意が必要だ。(ZUU online 編集部)