中古マンションのリノベーションが注目されています。なぜなら、ライフスタイルの変化に合わせて、リフォームでは実現できない新たなコンセプトを生み出すことができ、古いマンションでも新築のように生まれ変わります。
最近では現代のライフスタイル、こだわりのあるライフスタイルを好む人からの支持率が高くなっています。自分でリノベを企画しようと思うとかなりの手間がかかることもあり、リノベ済みマンションを選ぶ人が多いようです。 今回は、リノベがどういう流れで行われるのかを知識としてつけておくために、その中身や流れを解説します。
リフォームとは違うリノベのコンセプト
リフォームとは違って、リノベーションは中古マンションの内装を取り除き、いわゆるスケルトン状態にしてから実施することが多く、建物や部屋に付加価値をつける大規模な工事となります。 壁紙を変えたり、キッチンの設備を入れ替えたりするリフォームでは自分好みに部屋のイメージを変える程度ですが、リノベはコンセプトが大事。
例えば部屋をモダンにするのか、シンプルな造りにするのかだけでも、使う素材からデザイン、カラーまで違ってきます。とくに建築について素人の場合、自分の好みは分かっていても、それを具体的にどう実現するのか頭を悩ませます。 このため自分でリノベを進めようと思うと、建築家やデザイナーなど専門家との事前の打ち合わせが必要です。
設計プランの確認は、イメージ通りのものができるかの最初の関門となります。デザインや設備の機能などについて納得いくまで打ち合わせを続けると、自分でやるよりスムーズに進むことが分かります。 たとえば映画のワンシーンをモチーフに作り上げたいと、具体的なイメージを持って打ち合わせなどをしておくと、仕上がりも満足のいくものになるでしょう。バスルームだけをリノベするなどという要望でも、事前のイメージ作りが大切で、費用を抑える点でも有効です。
大規模な工事はスケルトン状態から
大規模な工事の場合、壁を壊して骨組み状態のスケルトンにすることから始まります。これは床、壁、天井を壊し、キッチンなどの設備も取り外して配管や配線、断熱材がむき出しになった状態です。こうすることで、内装や間取りを自由に作り変えることができます。 次の工程では間仕切りの位置を決め、設備、配管・配線工事などが行われます。目には見えないこうした配管などを新品に変えられるので安心です。
複数の工程 業者に任せても決めることは数多く
古いマンションでは30アンペア程度のブレーカーが数個しかついていないことも多く、コンセントなどはまとめて配線をしていました。今のブレーカーは60アンペアや100アンペアなどが主流となっており、小さなブレーカーも多く付いています。許容量を超える電力を使ってもこのブレーカーだけが落ちる仕組みで、パソコンなど精密な電気機器類に悪影響を与えないようになっています。
リノベでは、電気の使用量や必要性に応じた電気配線を行うことができるようになり、これが単なるリフォームとは違ったポイントです。 床の下地工程では石膏ボードが貼られ、間仕切りもできてきます。その後に壁の塗装工事や建具枠の取り付けなどが行われ、部屋のイメージが一段と明確になります。キッチンやユニットバスなど設備の組み立ての後、床のフローリングが施されます。フローリングの素材やカラーも、自分が望む部屋の雰囲気に合わせることができます。
スケジュール管理も大事です。スケルトン状態からのリノベーションは1ヵ月以上かかることもあり、工程通りに進んでいるかのチェックも欠かせません。また、工事にあたっての近隣への挨拶など、プランばかり気になっていると気づかない点もあります。 こうした複雑な工程を素人が管理するのは難しいでしょう。経験豊富な専門家に任せても、施主である自分が確認し、判断することは無数にあります。
最近のリノベ済み物件の中には、こだわりにあふれたものが存在します。リノベの流れと内容を踏まえ、リノベを自分でするのか、既に専門家や不動産会社がコンセプトからしっかりと作って、設計、工事を済ませた物件を選ぶのか、よく考えたいところです。(記事提供: REISM )
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