VCは世界に数多くあるが、世界や日本の主なVCにはどんなところがあるのか。また投資先となるベンチャー企業への投資額は、世界と日本でどれだけ違いがあるのか。世界(特に米国)と日本のVCをいくつか紹介し、近年注目されている投資先企業と投資額を比較する。

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VC・ベンチャーキャピタリストはどんなことをしているのか【VC特集 第1回】

世界の主なVCが集中するのはやはり米国

(画像=ImageFlow / shutterstock.com, ZUU online)

世界には数多くのVCがあるが、そのうちの米国の主な3社、日本からは4社簡単に紹介しておこう。

・Sequoia Capital(セコイア・キャピタル) 1972年設立

米国Sequoia CapitalはApple、Cisco、Oracleをはじめとして、数多くの企業への投資実績がある。シリコンバレーに拠点があり、世界を代表するVCの一つである。

・Kleiner Perkins(クライナー・パーキンス) 1972年設立

米国Kleiner PerkinsはAmazon、Google、Spotifyなど、数多くの企業に投資してきた。設立はSequoia Capitalと同じ1972年で、本拠地も同じシリコンバレーである。

・Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ) 2009年設立

米国Andreessen Horowitzも同じくシリコンバレーにあり、2009年に設立された比較的新しいVCだ。運用資産は100億ドル。投資先はfacebook、Instagram、GROUPONなどがある。

・ジャフコ 1973年設立の日本を代表するVCの一つ

累計投資社数は2019年3月末時点で3,981社、累計投資先上場社数は1,002社に上る。投資先企業はリクルート、ビズリーチ、コロプラなどだ。

・グローバル・ブレイン 1998年設立でグローバルなVCを目指す

投資先イグジット実績は上場14社、M&A45社。出資先はメルカリ、Origami(オリガミ)、ラクスルなど。グローバルに活躍する企業の創出を目指している。

・グロービス・キャピタル・パートナーズ 本格的ハンズオン型VCとして1996年設立

イグジット実績は40社。投資先企業はメルカリ、スマートニュース、ミラティブなど。ハンズオン型VCモデルからのさらなる進化を目指している。

・SBIインベストメント SBIグループのベンチャーキャピタル

投資・イグジット件数はそれぞれ804社、145社(18年4月1日現在)。IT、バイオ・ライフサイエンス、環境・エネルギー分野に注力している。出資先にはKLab、ベクトル、サンバイオ、ユーグレナなどがある。

世界と日本の投資先と投資額の比較

2018年のVC投資額を日米で比較すると、米国は10兆円超えと言われるが、日本は1,500億円弱と報告されている。米国は日本の少なくとも65倍以上ということになる。

米国と日本におけるVC投資総額トップレベルの企業の中から、近年注目されている企業を紹介する。なお、米国企業の投資総額は、1ドル110円で計算した円換算額を括弧内に表示する。