本記事は、高橋ダン氏の著書『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』(かんき出版)の中から一部を抜粋・編集しています

お金持ちの素質は“パッション”にあり

(画像=andrey-kiselev/stock.adobe.com)

私が世界約60ヵ国を回って気づいたのは、「お金持ちとそうでない人には大きな違いがある」ということです。

そもそもお金持ちには、相続で財産を手にした「オールドマネー(オールドリッチ)」と、自分で資産を築いた「ニューマネー(ニューリッチ)」がいます。再現性という意味ではオールドマネーの人たちから学べることは少ないと私は考えているため、ここではニューマネーの人たちに絞って、その特徴を紹介します。

(画像=『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』より)

ニューマネーの人の1つめの特徴は、非常に強いパッションを持っていること。パッションとは自分の夢や目標を叶えたいと思う情熱のことで「生きがい」ともいえるものです。それを追求しているうちにお金が流れ込んできて、お金持ちになった人が多いといえます。

マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ、アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスなどイノベーションを起こした起業家の本を読んだりドキュメンタリーを見たりしましたが、彼らも同じです。

パッションが強い人は、朝起きてから夜寝るまで、ずっと自分の目標や夢について考えています。

だからこそ彼らが商品やサービスをつくったとき、その質は高くなる確率が高いのです。

それに加えて「運」もあると思います。

お金持ちについて、世界的投資家のウォーレン・バフェットがこんなことを言っていました。「何千人かを一つの部屋に集めて、コイントスをして表か裏を当てさせた場合、10回中10回当てる人も出てくる。その人は天才なのか偶然なのか?おそらく偶然だろう」と。

つまり、お金持ちになる場合も、自分ではコントロールできない運が関係しているということです。

ニューマネーの人の2つめの特徴は、「個人支出が少ないこと」です。

私が知っている人でゼロからお金持ちになった人の多くは、お金を使うことにそれほど興味を持っていません。高級車に乗ったり高い時計を身につけたりしていないのです。自分の持っているアイデアにフォーカスしているので、お金を使うことに興味がないのでしょう。

お金持ちがよく使う言葉に「rich on paper」があります。つまり、紙=「株式や債券」としての資産は持っているが、現金はあまり持っていないということです。

ただ、株式や債券は発行元が破たんすれば紙切れになってしまいます。そのような事態で資産を失っても破綻せずに済むように、生活水準を常に低くして、個人支出を抑えているのです。

summary
強いパッションに従って努力していれば自然とお金は付いてくる。

「時間の効率的な配分」を常に考える

ニューマネーの人の特徴の3つめは「時間を効率的に使っている」こと。たとえば、カレンダーやアシスタントツールを使って時間を配分し、優先順位をつけて整理しています。

時間を効率的に使う第一歩は「住んでいる場所の見直し」です。自宅で仕事ができる環境を整えたり、職場の近くに住んだりすれば無駄な通勤時間がなくなります。また、通勤時間と関連して「毎日の無駄な時間をいかに減らすか」も重要です。

たとえば1日出かける日があったら、その日にミーティングを集中させ、一つのミーティングを短時間で済ませるようにしています。やらなければいけないことがたくさんあるので、30分ミーティングをしたら、次の場所に移動して別のミーティングに参加するなど、ルールを決めてそれを守るわけです。

(画像=『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』より)

また、ニューマネーの人には健康に気をつかっている人も多いのが特徴です。

ニューヨークをはじめとしてシリコンバレーのあるカリフォルニア、オーストラリア、インドネシア、シンガポールなど、私が訪れた都市の成功者の多くが野菜や果物に集中したダイエットを実践したり、ジムに通ったりして健康に気をつかっています。なぜなら、自分が病気になれば、仕事でどれほどのダメージがあるかがわかっているからです。

また、病気になることは仕事やお金だけでなく「時間」にも大きな影響があります。

健康でベストパフォーマンスを出せる時間が長くなれば、無駄に働く時間が減り、家族や友人と過ごす時間を増やせるようになります。

逆に、健康は一度悪化すると、取り戻すのに時間がかかります。メンタルにも負担がかかり、パフォーマンスが悪くなると回復はより遅くなります。これでは負の連鎖です。

つまり、世界のお金持ちが健康を維持するために時間を割くのは、非常に合理的な判断に基づいている、といえるのです。

高橋ダン(たかはし・だん)
東京生まれ、日本国籍。10歳までの多くを日本で過ごす。その後アメリカに移り、12歳で投資を始める。21歳のときにコーネル大学をMagna Cum Laude(優秀な成績を収めた卒業生に与えられる称号)で卒業。ニューヨークのウォール街で19~20歳のときにサマーインターンとして働く。その後21歳でフルタイム勤務を開始し、投資銀行業務、取引に従事する。26歳でヘッジファンド会社を共同設立し、30歳で自身の株を売却。その後シンガポールに移住。約60ヵ国を旅し、2019年秋に東京に帰国。2020年1月にYouTubeでの動画投稿を本格始動し、わずか3ヵ⽉でチャンネル登録者数が10万人を超える。同年8月現在、日本語のメインチャンネルが20万人、英語チャンネルが4万人。納豆と筋トレをこよなく愛する。

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