本記事は、高橋ダン氏の著書『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』(かんき出版)の中から一部を抜粋・編集しています
自信を持てない人が実行すべき3つのこと
さまざまな国の世論調査を見ていると、日本人は他の国に比べて自信を持てない人が多いようです。
そこで、自分に自信を持つためにはどうしたらいいか、海外で知られている方法を紹介します。
1つめは「自分だけがダメだと考えない」こと。
完璧主義者で何事もきっちりやらなければ気が済まないという人は多いと思います。私もそうです。しかし、すべてをパーフェクトにすることはできません。
少し前のデータになりますが、独立行政法人国立青少年教育振興機構の「高校生の生活と意識に関する調査報告書」(2015年)によると、「自分はダメな人間だと思うことがあるか」との問いに対し、日本では「とてもそう思う」「まあそう思う」と答えた人を合わせると、72.5%に上りました。
アメリカの45.1%、中国の56.4%、韓国の35.2%と比較すると、とても高いことがわかります。中国人や韓国人も「完璧にやらなければいけない」という意識が強いことが知られていますが、両国と比較しても日本がこれだけ高いのは驚きです。
ここで覚えておいてほしいのは、「自分はダメな人間だ」と考えているのは、あなただけではないということ。
多くの人がそう感じています。ですから、失敗しても孤独にならないでください。
2つめは「健康を維持する」こと。
アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローの自己実現理論によると、人間の欲求には5段階があるとされています(下図)。さまざまな場所で使われている図なので、ご存じの方も多いでしょう。
これはピラミッド型になっており、一番下の段階は「生理的欲求」です。命を維持するための食事や睡眠などの欲求です。
2段階目は「安全欲求」。経済的に安定したい、良好な健康状態を維持したいなどの欲求です。
3段階目は「社会的欲求」。自分が社会に必要とされていると感じたい、社会の役に立ちたいという欲求です。
4段階目は「承認欲求」。自分が所属する集団から承認されたい、つまり価値がある存在として認められたいという欲求です。
そして5段階目が「自己実現欲求」。自分の能力や可能性を最大限に発揮して、自己実現をしたいという欲求です。この5段階の欲求は、下層の欲求が満たされると、その上の欲求が生まれるという関係になっています。
この理論から考えても、自己実現のためにまずすべきなのは「健康を維持すること」です。健康であることが自分の不安を減らし、自信を増加させます。しっかり睡眠をとって、運動もして健康を維持することが成功の第一歩になるでしょう。
私自身、ウォール街で働いているとき、アメリカ時間にアジアマーケットを見ていたので、時間が逆転する生活を続けていました。睡眠時間を十分に取れないので、頭がおかしくなりそうでした。いまは睡眠が重要であることに気づき、8時間睡眠を心掛けるようになりました。
すると自信を持てるようになり、すべてが変わったのです。
3つめは「専門知識を持つ」こと。
私自身も苦手なものは数多くありますが、自分の専門をつくることを心がけています。初めて会った人と話をするときにも、「これだけは誰にも負けない」という専門知識があると、自信を持つことができます。
社会学者のデイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーが考え出した「ダニング=クルーガー効果」によると、人間の自信レベルは、知識レベルによってUカーブを描くと言います。
知識レベルが低いときには楽観的で自信レベルが高いのですが、知識が増えてきて周囲の人と会話を重ねるにしたがって、自分の無能さに気づき、自信レベルが低くなります。そこから知識を増やしていくと、再び自信レベルが上がっていきます。
ですから、何か一つでも専門分野をつくると、自信レベルを上げることができるのです。
summary 日本人には自信レベルが高い人は少ない。今すぐ自信レベルを上げる行動を起こそう!
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