2014年4月の消費税増税に伴い、消費者の家計圧迫と一時的な景気の落ち込みが懸念されています。 そんな中最も駆け込み需要が大きかったとされ、反動減が懸念されるのは自動車や不動産、家電などの高額資産を扱う業種です。 しかし高額資産市場の中でも、やや様子が異なる市場があります。 それは、「中古住宅・リフォーム」市場です。
平成26年度(2014年度)の税制改正により、「買取再販で扱われる住宅の取得に係る登録免許税の特例措置」、「中古住宅取得後に耐震改修工事を行う場合における住宅ローン減税等の適用」といった中古住宅・リフォームに関する政策支援策が4月1日より施行されたためです。 中古住宅やリフォームに関しては、かねてから市場規模の拡大が目指されており、2020年には中古住宅流通・リフォーム市場を20兆円とする目標が立てられています。
そして国土交通省でも「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」が設置されるなど、今後も政策面でのバックアップが期待される環境が整っています。 もともと、日本は今でも新築住宅の割合が圧倒的に高く、中古住宅はいわば「ようやく手が入り始めた市場」です。 今後日銀の金融緩和策などによってインフレが進めば、「比較的手軽なインフレ対応資産」として注目される可能性もあります。 消費税増税によって元気がない日本の株式市場の中で、中古住宅市場関連株が再び日の目を見る日も、そう遠くはないかもしれません。
中古住宅関連株情報
スターマイカ(3230)
リノベーション中古マンションの企画・販売が主力の会社です。
首都圏を中心として賃貸中の中古ファミリーマンションを取得し、テナントの退去後に売却するというビジネスモデルです。
インテリックス(
8940)
中古マンションの再生・販売を行う会社です。
リノヴェックスマンションと名付けたマンションのリフォーム販売を行い、中古マンションの品質向上や市場の活性化に重点を置くメーカーです。
また、専用WEBサイトを開設し、法人向けのリノベーションサービスも展開しています。
フジ住宅(8860)
関西を地盤とする地域密着型の住宅メーカーです。
改装付中古住宅である「快造くん」など中古住宅にも力を入れており、住宅流通事業は同社の第2の柱になっています。リフォームに独自のノウハウを持っているメーカーです。
Photo:Rostock Houses by BBM Explorer