マンションの設備面が充実

一般向けのマンションでもキッズルームやラウンジなどはみられますが、富裕層向けの高級マンションでは、これらに加えてゲストルームやスポーツジム、プールにシアタールームなどが備えられている所が少なくありません。医療モールが下層階に入っている物件もあります。こうした設備の充実も、シニアにとっては重宝なものとなるでしょう。

高齢になり、思うように体が動かせないと、どうしても家に引きこもりがちです。大切な時間を楽しく過ごしたいけれども、遠距離の外出は身体的に難しいというシニアには、マンション内に交流の場があると、他の住人とコミュニケーションも取れます。毎日が楽しく過ごせますし、健康維持にも役立つでしょう。こうした交流の場は、リタイア後の人生をより豊かなものにしてくれるはずです。

実際に増えている高級老人ホーム

マンションとは少し趣が違いますが、高級老人ホームの例をみてみましょう。高級住宅街の東京都世田谷区成城にある「サクラビア成城」は、入居者の平均年齡が82歳、入居費用は夫婦で最低でも1億円以上というものです。

その分、看護師や常勤の医師が健康状態を常にチェックし、料理もそれぞれの住人に対応して提供してくれるなど、非常に行き届いたサービスとなっています。また余暇を楽しむ教室やバスツアーが行われるなど、人生の「質」を向上させる設備も充実しています。

現在シニア向けのマンションとして販売されているものは、基本的に自立した生活が送れる人や軽度の介護状態の人を想定したものとなっています。重度の介護状態になると退去しなくてはいけない物件もあり、「終の棲家」として安心して過ごせるかというと、簡単ではないかもしれません。

手厚いサービスを受けられる老人ホームと、将来的に資産として遺せるタワーマンション。両方のメリットを取り入れた、富裕層対象のシニア向けマンションが、今後市場にみられることになるかもしれません。(提供: 不動産投資ジャーナル

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