Unnecessary
(写真=DeeaF/Shutterstock.com)

病気もケガもあまりせず、病院にも滅多に行かないという場合、保険料を毎月支払い続ける意味はあるのかと感じることもあるのではないでしょうか。保険は、もしものことがあったとき、経済的に大きな助けになります。しかし、もしものことが起こらなければ無駄と考える人も少なくありません。

保険が必要な理由と不要と考える人の理由について解説していきます。

保険が必要な理由とは?

日本には国が提供する社会保険が整備されていますが、ほかの先進諸国では社会保険が存在しないケースもあります。民間保険大国のアメリカでは、日本政府のような手厚い医療保障は存在せず、民間の保険に加入していない人は病院の診察さえ受けられない場合もあります。手術をしなければいけない場合、個人で数万ドル(日本円で数百万円)を負担することもあるようです。

日本はここまで極端ではありませんが、本質は変わりません。一回のケガや病気が、人生に大きな影響を及ぼす可能性もあります。そのリスクを軽減するのが保険です。

保険が不要な理由とは?

保険が不要な理由として一番に挙げられるのは、「お金がかかる」ことではないでしょうか。保険も月々の支払いを累計すれば、高額な支払いになるものです。場合によっては、無駄なお金になると感じる人もいるでしょう。

保険会社の保障額が、加入者から支払われる保険料のプール額を超えないよう設計されており、その保険の構造こそが保険料が無駄な支払いだと考えられる大きな要因となります。大きなケガや病気をせずに人生を送る人も少なくありませんから、「保険は不要」と考えられるのも無理はありません。

しかし、本当にそうなのでしょうか。

公的な制度なので一律に比較することはできませんが、社会保険も保険の一種です。毎月、給料から天引きされている保険料の金額を見ると、数千円の微々たるものに見えますが、総額を考えると実は大きな支払いとなっています。制度として存在しているか否かという違いはありますが、万一の場合に備えているという性格は共通しています。

こう考えれば、保険の「無駄・不要」以外の要素が見えてきます。そこでポイントとなるのは、必要な保険に入ることです。

どのような人が、保険を検討すべきか

保険料が安くても、自分に必要な保障を得られないのであれば、無駄になってしまいます。もちろん、必要以上の保障がついていて、保険料が高ければ、これもまた無駄であるといえます。一方で、保険料が高くても、自分が怪我や病気をした時に生活費に困らない程度の保障があるのならば、それは必要な保険です。

たとえ無駄かもしれないと考えても、加入した方がいいと考えている人が多いようです。公益財団法人
生命保険文化センターの『平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」』によれば、生命保険の加入率は89.2%に上ります。言い換えれば、保険を契約することによって安心を手に入れることが重要視されるといえます。安心は絶対的なものではなく、時代やその人の特性によって変わります。さまざまな保険商品が発売されているのは、そうしたニーズに応えるためです。いくつか例を挙げてみましょう。

・ 家計を支える既婚者の場合
家庭が経済的に安定することが安心と考えることが多いため、死亡時の保障がある生命保険に、優先的に加入する人が多くなります。特に自分が大黒柱として家計を支えているのならば、なおさら自分に万が一のことがあったとき、家族の生活を支えてくれる保険は心強いものだといえるでしょう。

・ 40代や50代の未婚者
老後のことを考えて不安を感じている場合、民間の介護保険への加入を検討することで不安が解消されるのではないでしょうか。仕事を引退した後は、自身の蓄えや年金などが頼りになるため、その補完の意味を兼ねて年金型の保険を検討する人もいます。

・20代や30代
若年層のガン、旅先で事故にあって障がいを負ってしまった、など身近な事例を聞くと、自分に置き換えてガン保険や掛け捨ての生命保険に加入を検討する人がいます。この年齢層の平均余命は50年前後あるため、将来のことを考えにくい世代です。ですが、怪我や病気はこの世代とも、決して無関係な話ではないのです。

このように、自分がどこに不安を抱えているかを明確化することで、保険の必要性の答えが出てくるのではないでしょうか。保険が必要だと感じたら、目的に合った保障内容がある保険を探してみてください。(提供: 保険見直しonline

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