ペルシャ絨毯(じゅうたん)は金や宝石と並んで世界三大財産といわれるほど価値のある商品です。歴史に裏付けられた資産価値があるうえ、現在は従来以上にインテリアとしての注目も高まりつつあります。本記事では知っているようで知らないペルシャ絨毯の魅力に迫ります。
そもそもペルシャ絨毯とは?素材はウールが基本、近年はシルク製も
「ペルシャ絨毯」とは、1枚1枚手織りでつくられるイランの伝統的な絨毯を指します。原油と並んでイランを支える基幹産業です。紀元前7世紀にはすでにイランの伝統産業として確立され、周辺国の宮廷で愛用されたことから広く認知されました。素材はウールが基本ですが、近年はシルク製のペルシャ絨毯もあります。
ペルシャ絨毯と一般の高級絨毯の大きな違いは、目の詰まり具合が異なることです。ペルシャ絨毯は目が高密度で詰まっているため、ホコリやこぼした液体などが生地内部に入らず、「表面を軽く掃除するだけでお手入れが済む」という特長があります。
資産価値が高いのはアンティークのペルシャ絨毯に限られる
ペルシャ絨毯は、「10万~100万円単位の新作」「1,000万~億円単位のアンティーク」に大別されます。なぜアンティークのペルシャ絨毯の価値が高いのでしょうか。それは古いものの大半がウールでつくられているため踏めば踏むほど風合いが出て、その美しさが評価されるからです。しかし古いペルシャ絨毯のすべてに価値があるわけではありません。有名な産地や工房でつくられたアンティークだけが高値取引の対象です。こういった背景を考えると、資産としてのペルシャ絨毯は一流作家の「アート」に似ているといえるのではないでしょうか。
ペルシャ絨毯を所有する際のポイントは、すでに高値取引されているものを購入すること。そのうえでコレクションとしてずっと所有し続けてもいいですし、現金化することも可能です。金融商品のように価値が大きく変動するリスクが少ない「現物資産」だからこその強みがあるといえるでしょう。
ペルシャ絨毯のトレンド!自然をモチーフにしたギャッベに注目
最近では、インテリアとしての新作ペルシャ絨毯が日本国内で人気を集めています。ペルシャ絨毯と一口にいっても作り手によって柄や色合いが異なるため、インテリアとして購入する場合は好みにあった産地や工房を選ぶのがポイントです。ちなみにペルシャ絨毯の5大産地は、いずれもイランの都市であるタブリーズ、クム、カシャーン、ナイン、イスファハンです。
ペルシャ絨毯といえば幾何学模様のイメージが強いですが、自然をモチーフにしたナチュラルなカラーと柄の「ギャッベ」(イラン高原南西部の遊牧民が織ったもの)と呼ばれるものもあります。最近はこのギャッベの人気が日本国内で高まっており、都内にギャッベ専門店ができたりギャッベをテーマにしたイベントが各地で催されたりと、盛況となっています。
ペルシャ絨毯の確かな購入方法 海外有名オークションか有名専門店ルートが安心
アンティーク・新作どちらのペルシャ絨毯を選ぶにせよ、信頼できるルートから購入することが大事です。超高額なアンティークであればサザビーズやクリスティーズ経由、一般的なアンティークや新作であれば歴史のある専門店から購入するのが安心です。
専門店の一例としては、日本で流通するペルシャ絨毯の多くを扱うといわれる「絨毯ギャラリー(神戸市東灘区)」が有名です。こちらのショップは、先に紹介したギャッベを世界に紹介したゾランヴァリの正規代理店でもあります。
なおペルシャ絨毯は、何世代にもわたって受け継がれる品だけに実際に触れて風合いを吟味しつつ購入したいものです。新しい投資対象を探している投資家はペルシャ絨毯を投資の選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。(提供:Wealth Lounge)
【参考】
・サザビーズジャパン公式サイトはこちら
・クリスティーズジャパン公式サイトはこちら
・絨毯ギャラリー公式サイトはこちら
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