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(写真=PIXTA)


ギリシャ、国民投票

注目のギリシャ国民投票の結果が判明しました。何と「否決」です。チプラス首相が勝利宣言を行っています。しかし、今後のEU側との交渉は難航しそうです。国内のユーロは枯渇するため、事実上の自国通貨を発行せざるを得なくなり、ユーロ圏の離脱につながるかも知れないとのことです。

ギリシャがユーロ圏を離脱した場合、以前の通貨である「ドラクマ」が復活することになりそうです。「ドラクマ」はユーロに対して大きく売り込まれることになります。ギリシャとしては、日本が「円安」によって大きく経済が復活したように、「ドラクマ安」によって外需や観光収入の増大をはかり、経済の建て直しを模索することになるでしょう。

ギリシャがドラクマに移行した際は、必要になる新紙幣が膨大な量に上ることから、ギリシャは外部の印刷業者に頼らざるを得ないとみられています。その場合の候補として名前が挙がっているのが、世界最大の紙幣印刷会社、英デ・ラ・ルー社です。

この英デ・ラ・ルー社より紙幣印刷設備(オフセット機、凹版機、番号機、両面コーター機)を受注したことがあるのが、日本の小森コーポレーションです。「ドラクマ」復活の連想ゲームで浮かぶのは、この銘柄になります。

■小森コーポレーション <6349>


今日のポイント

ギリシャの国民投票で、緊縮財政を要求するEUの考え方が否決されました。この動きを主要国で最初に織り込まなければならないのが日本です。その結果、6日の日経平均は売りが先行しそうです。

ただ、ギリシャ問題は次第に特殊な問題として処理されていく可能性が大きいとみられます。6月29日の安値20,093円は下回らない可能性が大きいとみます。心理的な節目20,300円、同20,200円くらいまでで下げ渋れば、切り返す可能性もありそうです。

藤本誠之(ふじもと・のぶゆき)
SBI証券 投資調査部シニアマーケットアナリスト

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