旅行業として働きながら、不動産投資でちょっとしたサラリーマンの年収1人分ほどを稼いでいる「火の玉ガール」こと日野環さんは、最近、株式投資にもはまっています。
日野さんが株式投資をする手順は次の通り。まず、本、肉、米、クオカードなど「優待でほしいもの」のリストつくり、それらを優待でもらえる企業をピックアップします。企業のここ10年ほどの株価の最低価格・最高価格を調べ、最低価格に近づいたら購入します。
火の玉ガールのおススメ銘柄
日野さんがおススメするのはファッションビル「PARCO」を展開するパルコ。購入できる最低限の価格が10万円前後と株の中では安く、配当金が2~3%と高めであることが特徴です。株主優待として映画券2枚や買い物の割引券がついてくるのも便利で、日野さんの場合は、子どもが好きな映画をこちらの優待で見に行くのだそうです。
このほか、日野さんは洋服の無料券や割引券が付いてくる某紳士服専門チェーンの株も保有しており、私服はこちらの優待でほぼまかなっているのだとか。まるでカタログで買い物をするように、株や優待が生活に溶け込んでいます。
家族の共通口座でも株式投資
日野さんの一家では、日野さん、夫、息子、家族共通のそれぞれの口座があり、各口座をうまく活用して投資しているようでした。たとえば、息子さんの口座ではおもちゃやお菓子の優待を狙う、といった具合です。
日野さんは「本当は一家全体で株で3000万くらい保持していたいんです」と話します。利回りが5%とすると年間150万円、10%なら300万円の収入が得られることになります。株だけで1人分の年収を稼ぐのが目標だそうです。
株も不動産も全力投球で取り組む姿は、話を聞くだけでとてもワクワクします。ただ、ここまでうまくいくまでには恐らく相当努力をされているんですよね？
と、こんなちょっと不安も入った質問を投げると、「確かにいろいろ勉強するのは大変だけど……」と日野さんは切り出します。
「いい物件ひとつ見つかっただけで一瞬でペイしますよ。人脈もすごく広がりますし、自分の経験が豊かになるので、価値は計り知れません」
投資を通じて得た価値
不動産投資で通常、管理会社などを通して入居者とやり取りをするのであまりトラブルはないそうなのですが、日野さんはかつて管理会社を通さずに入居者を受け入れ、トラブルを経験したこともあったそうです。
家賃を滞納され、何度言っても聞いてもらえない。このときは仕方なく家賃を諦めたそうです。「問題のあるような人にあたると、本当にへこむし、落ち込みます」。それでも、「これ（不動産投資）をやってなかったら絶対経験できないような経験ができる。投資をやること自体がおもしろいので、確かに苦労もあるけど、その苦労ですらおもしろいんです」（日野さん）という。
不動産投資を通じて交渉力が上がった。株式投資を通じてニュースへの関心が高まった。……投資を通じて日野さんが得たことは、まだまだたくさんあるようでした。
3000万あれば幸せな生活
今、不動産や株を通じてかなりの金額を稼いでいる日野さんですが、今後の目標は？
「私が60歳になるころまでに、投資だけで私、旦那、息子の3人で3000万円を稼ぐことが目標です。残りの人生を考えたら、それ以上稼いでも使い切れないと思います。それだけあればかなり幸せな生活かな」（日野さん）
日野さんは現在、旅行会社で働いていますが、近い将来、不動産関連での起業も視野に入れているそうです。「安定は別に求めていません。自分が一緒にいて楽しい人とだけ付き合って、自分が好きなことだけしていきたい。楽しく自由に生きたいですね」
「暇だから」という理由でFPの勉強をしはじめてから5年。そこからさまざまな経験を通じて、日野さんは「独立」という新しい道へ歩みだそうとしていました。
お金の勉強って大変そう、と思われることは多いです。でも、「ちょっと頑張ったらその先には、自分が思っているよりもずっと楽しい未来があるのかもしれない」と、日野さんのような素敵な女性との出会いから実感するDAILY ANDS編集部でした。
くすい ともこ DAILY ANDS編集長。北陸の地方紙で5年間記者として勤務後、Web編集者に。「無理のない範囲でコツコツ」をモットーにインデックス投資を始めるも、含み損がコツコツたまっている。（提供： DAILY ANDS ）
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