先月からスタートした決算発表も一巡しほぼ終わりとなりましたが、注目された業績予想におけるドル円の想定レートは110円から105円の間に集中しました。

そしてその結果、前期に比べて想定レートが円高となったことから減益となる企業も多くみられました。代表的なのが為替の影響が大きいトヨタ <7203> でドル円の想定レートを前期比15円円高の105円としたこともあって今期の営業利益は前期比4割減の大幅な減益となる見通しとなっています。

しかし、ドル円の想定レートを105円と保守的に置いた企業のなかにも増益予想の銘柄もあります。そこで今回はそうした銘柄をピックアップしてみました。

例えば東レ <3402> ではドル円の想定レートを105円としたことで円高が115億円の減益要因となりますが、それを繊維や炭素繊維、情報通信材料・機器などの増収でカバーし二桁の増益を確保して最高益を更新する見通しとなっています。

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金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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