リフォーム市場,予測
(写真=PIXTA)

野村総合研究所(東京都千代田区)は6月2日、リフォーム市場規模の予測値を発表した。2030年のリフォーム市場規模は6.5兆円になると予測。住宅リフォーム・紛争処理支援センターの調査では2014年は7.4兆円のため、9000万円ほど市場規模が減少するとの見方だ。

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改革なければ横ばい続く

グローバルインフラコンサルティング部上級コンサルタントの榊原渉氏は「構造改革がなければ市場はほぼ横ばい。新築からリフォームの時代だと言われるが成り行きでは伸びない」と指摘。

支援センターの調査によればリフォーム市場規模は1996年に9.1兆円あったが、2010年頃には5.6兆円に減少。最近は緩やかに上昇し2014年度は7.4兆円まで拡大していた。

野村総研は8年前の新設住宅着工戸数、名目GDP成長率、平均築年数などをもとに今後の市場規模を予測。2020年頃から6.5兆円で横ばいが続くと見る。「新設住宅の着工が減っていくので、リフォームする家が減り、マイナスが見込まれるGDP成長率も影響してくる」(榊原氏)。

市場拡大には効果的な政策に加え、民間事業者のリフォームサービスの充実、生活者のリフォーム意欲の向上、移住・住み替えをする人を増やすことなどが重要だと指摘する。「そのような環境が整って来れば市場規模が上向くことは十分考えられる。予測は何もしないとこのまま、というメッセージでもあります」(提供: リフォーム産業新聞 6月21日掲載)

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