銀行に人気のスタートアップ提携だが、第2四半期の投資は減少

「チェース・オート・ダイレクト」の開始は、JPモルガンにとって最新の「FinTech提携プロジェクト」となる。

JPモルガンは今年4月にも、米中小企業向け大手融資会社、オン・デック・キャピタル(On Deck Capital)と提携しているが、そちらはあくまで提携先として裏方に徹しているのに対し、今回は購入から決済までを取り仕切る表舞台を担当する。

仏コンサルティング会社、キャップジェミニの調査からは、消費者間でFinTech商品への関心が高まるにつれ、スタートアップと提携する金融機関が増加していることが判明。

例をあげると、ウェルスファーゴ、メリルリンチが独自のロボアドを開発中であるほか、モルガン・スタンレーも興味を示している。

チャットボットを採用したシンガポールのDBS銀行、ヒト型ロボットでAI研究を進める豪コモンウェルス銀行など、世界各国を代表する大手銀行が、スタートアップの知識と経験をダイナミックに吸収している。

スタートアップにとっては潜在性を活かせる機会が増えたわけだが、第2四半期にはスタートアップへの投資が急激に落ちこんでおり、今年後半にかけての盛り返しが期待されている。

自動車ローンや中小企業向け融資のように、今後需要の伸びが見こまれている分野に重点を置くことが、厳しいスタートアップ競争で生き残る必須条件となるかも知れない。(ZUU online 編集部)