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(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

仕事を引退した老後は悠々自適に自由な時間を過ごせるだろう、と考えている方は少なくないでしょう。確かに、仕事を辞めた後の時間は縛りも少ないかもしれませんが、時間さえあれば本当に自由だといえるのでしょうか。

老後に抱える不安は多い

実際には、自由な時間を思う通りに過ごすためには資金が必要となります。生命保険文化センター「生活保障に関する調査(平成28年度版)」によれば、ゆとりある老後生活を過ごすための費用は月額34万9,000円です。仮に65歳から90歳までの25年間、平均して毎月34万9,000円が必要となれば、1億470万円もの資金が必要となります。

こうした老後資金は、これまでは公的年金による収入である程度は確保できていました。しかし、今後の少子高齢化や人口減少を考慮すれば、これまでのような公的年金をあてにした老後生活は難しくなるかもしれません。また、退職金や企業年金をあてにする方法もありますが、企業によっては退職金を廃止していたり、もともと退職金制度がなかったりする場合もあります。また、受け取れる企業年金も減らされるおそれがあります。

こうした老後資金の悩みは、老後になってから考えるのでは遅いのです。老後には病気のリスクや介護が必要になる可能性も高まりますし、その時に働いて資金を確保しようと思っても、仕事があるとは限りません。

こうした不安を抱えて過ごしたくないというのは、誰しもが思うことでしょう。

不安を解消できる解決策はないの?

老後の不安の解決策は、計画的な資金準備につきるといえます。老後資金を計画的に準備していくことができれば、不安を軽減することができます。例えば、2017年1月からは公務員や専業主婦なども、個人型確定拠出年金による運用が可能になったので、こうした制度を利用して老後資金を確保することができます。確定拠出年金は運用益が非課税となるので、複利効果を利用して長期的な運用を行い、資金を増やすこともできるでしょう。

また、個人年金保険を活用し、毎月一定額の掛け金を支払い、65歳など必要となる時期にあわせて年金を受け取るといった方法も活用できます。

運用は行いたいけど、リスクはできるだけ回避したいという方は、個人向け国債による運用なども検討してみましょう。個人向け国債は3年、5年、10年の期間を選択でき、最低保証利率が0.05%となっています。そのため、普通預金で預けるよりは利子が確保できます。少しでも資産を増やしたい方は65歳まで運用を行うことも検討してみましょう。

今のうちからできること

こうした老後資金の準備は、やると決めた時から着実に行っていきましょう。ただし、現在の生活費がままならない状況では、老後資金を確保するどころではありません。そのため、現状から見て老後資金にまわすことができる資金は毎月どれくらいありそうか、しっかりとした試算を行う必要があります。

こうした試算をご自身で行うのは不安という方は、資金計画策定のプロであるFPに相談してみましょう。さまざまな資産運用方法の中から、ご自身にとって最適なプランを提案してもらえるでしょう。

老後の不安をなくしたい方へ

老後の不安は誰もが持っているものです。しかし、計画的な資金準備を行うことができていれば、その不安は大きく解消されることになります。そのためにも、自身にとって頼りにできる専門家と一緒にさまざまな資金計画を検討し、ライフプランやリタイアメントプランを明るいものとしていきましょう。