大塚家具 <8186> は3月24日株主総会を開き、大塚久美子社長が創業以来最悪の赤字となったことを謝罪した。これを受け一部の個人株主や米国の議決権行使助言会社ISSなどからは、大塚社長の責任を求める声が上がったが、賛成多数で再任が決まったという。日経など複数のメディアが報じている。

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(写真=PIXTA)

進む大塚家具の顧客離れ

東京・有明で開かれた総会には約120人が参加。冒頭で大塚社長は、昨年12月末期決算で、6年ぶりの最終赤字に陥ったことを株主らの前で謝罪したという。

今期の売り上げ高は前期から20%減の463億700万円。2016年12月期の最終損益は45億6700万円の赤字と、創業以来最悪の赤字だった。これを受け株主22人が質問、不振の責任を追及する声も上がったという。

業績不振については「ブランドディングの失敗によるもの」という声がある。2015年に経営権を勝ち取った久美子氏は、父の勝久氏がこだわった顧客一人ひとりをケアする「高級」路線から、「誰でも気軽に入れる店」へと舵を切った。久美子氏はこれまで会員制であった店を一般に開放し、中古家具などの取り扱いを開始することで中価格層への路線変更を図ったのだ。

しかしこれが客離れを招いた。従来の高級化路線から中級化路線への方針変更は、「お家騒動」をめぐる一連の報道を受けて、一般に下位シフトとして受け止められたのだろうか。従来の高級化路線の顧客の客が離れたにもかかわらず、ニトリやIKEAの価格帯を求める層には、中価格帯の商品は割高と受け止めてしまったと見られる。

これに対し、父である勝久氏の新会社は好調だ。勝久氏は自身が保有していた大塚家具の株式すべてを売却し、家具販売業に復帰、「匠大塚」を立ち上げた。日経新聞によれば同社は一貫した高級路線によって、会社経営者らのまとめ買い需要をつかんだ。日経新聞の報道によれば同社の顧客の8~9割が大塚家具時代からの顧客なのだという。

大塚家具は既存店舗より小さな小型店舗の展開や、中古家具の販売強化などを柱として業績の改善を図るとしているが、具体的な数値を示すのは「難しい」としており、しばらくは先の見えない状況が続きそうだ。(ZUU online 編集部)

【一部変更のお知らせ】文中、株主総会の様子を描写した表現を一部変更いたしました(3/29)。

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